ワインラベルの読み方を知れば自分好みのワインが見つかる

ワインラベルには何が書いてある?読み方のコツを知ろう!

ワインを買う時は何を参考にしますか?店頭であればポップや説明書きですよね。
最近ではインターネットで調べる人も多いでしょう。けれどもラベルの読み方が分かれば、どんなワインか理解度がアップします。では、どんな表記をどのように読めば良いのでしょうか。

ワインラベルには何が書いてある?読み方のコツを知ろう!

ワインのラベルにはどんなことが書かれている?

ワインのラベルを見ると、ワインの名前、それに生産国、容量などの情報を得られることは多くの方が知っていることでしょう。しかし、ワインのラベルから得られる情報はそれだけではありません。

ラベルの読み方が分かると、以下のような情報も得られます。

・ワイン名
・原産国/産地
・生産者名
・ブドウ品種
・ヴィンテージ(ノン・ヴィンテージもあり)
・容量
・アルコール度数
・瓶詰元の名前や住所

実に多くの情報が得られますよね。

ワインのラベルには表ラベルと裏ラベルがあり、一般的にワイン名や生産者名、産地、ヴィンテージなどの情報は表ラベルに表記されていることが多いです。アルコール度数や容量などの情報は表ラベルの端に小さく書かれていることもあれば、裏ラベルに書かれていることもあります。

また、ワインのラベルに表記すべき情報はそれぞれの国の法律によって定められるため、生産国によって書かれている情報が異なるのも事実。ワインによってブドウの品種や瓶詰元などの情報が記載されていない場合もあり、ラベルから情報が得られないこともあります。

ワインラベルの読み方を知ろう!

ワインのラベルから様々な情報が得られますが、ラベルを見ただけではワイン名以外の情報を得るのを難しく感じる方もいるのではないでしょうか。

そんな方のために、ラベルの読み方を紹介します。

意外とシンプルなので、コツを覚えるとスムーズに読めるようになります。いろんなワインのラベルを見て、銘柄やヴィンテージ、産地などを確認してみましょう。

先ほど説明したように、ラベルに何が記載されているかは、ワインの生産国によって異なります。

ワインの生産国は、大きく『旧世界(オールドワールド)』『新世界(ニューワールド)』の2つに分けられます。

・旧世界…ヨーロッパ諸国
・新世界…大航海時代以降に、ワイン造りが伝播したヨーロッパ以外の地域

紀元前までさかのぼるワインの歴史発祥の地域で、伝統の醸造方法を受け継いできたヨーロッパ各地の生産地を、総じて旧世界と呼びます。フランスやイタリアの他、スペインやドイツ、ギリシャなども含まれます。

新世界に分類されるのは、大航海時代以降にワインの醸造方法が広まったヨーロッパ以外の世界の国々です。日本でおなじみのチリやアメリカ、オーストラリアやニュージーランドなどがあげられます。また、日本も新世界に分類される生産国で、近年質の高いワインを生産していることから、ヨーロッパでも高く評価されています。

旧世界と新世界のどちらかが優れている・劣っているということではありませんが、ワイン初心者にとっては最初の入り口としてそれぞれの特長をおさえておくとワインの理解がしやすくなります。

ワインのラベルに記載されている内容は、旧世界と新世界で分かれており、次のような違いをもっていますので、ぜひ確認してみてください。

■旧世界ワインのラベル

ワインラベルには何が書いてある?読み方のコツを知ろう!

旧世界に属する生産地は、主に以下の国々があげられます。ギリシャで始まったワイン造りが、やがてローマ帝国が拡大するにつれてヨーロッパ各地へ広がりました。

・フランス
・イタリア
・ドイツ
・ハンガリー
・スペイン
・ポルトガル
・オーストリア
・ギリシャ

これら旧世界で造られたワインのラベルは、複数のブドウ品種がブレンドされているものが多いので、ブドウ品種が表記されてなく、原産地のみのラベルも存在します。

そのため、原産地ごとの主な品種を把握しておく必要があり、初心者は選びにくさを感じるでしょう。

旧世界では生産地ごとの特性を守るべく、醸造方法やラベルの記載内容に厳しい規定を設けています。例えばフランスのAOC(原産地呼称)は、INAO(国立原産地名称研究所)によって厳格に管理されたオフィシャルな表記です。

AOCでは、以下の内容を必ずラベルに表記しなければならない義務が存在します。

・原産地呼称
・原産国名
・瓶詰め元の名前と住所
・内容量
・アルコール度数

瓶詰め元の名称は、シャトー(醸造所)の場合もあります。ワインの価値を見定める要素のひとつにブドウ収穫年であるヴィンテージがありますが、表記できるのは同じ年のワインを85%以上使用したもののみです。別の年に造られたワインをブレンドした場合は、ヴィンテージ表記することが許されていません。

■新世界ワインのラベル

ワインラベルには何が書いてある?読み方のコツを知ろう!

新世界は、ヨーロッパのワイン生産地以外をさしています。例えば以下の産地があげられますが、ヨーロッパよりは歴史が浅いとはいえワイン生産量が多かったり、高品質のワインを生産したりしていることで世界的にもその地位は高まりつつあります。

・日本
・アメリカ
・チリ
・オーストラリア
・ニュージーランド
・アルゼンチン
・南アフリカ
・カナダ

フランスなど旧世界の生産地は、土地ごとに栽培しているブドウ品種が概ね決まっており、そのためラベルにブドウ品種名が記載されていないケースが多く見受けられます。

一方、新世界は同じ生産地でも多様なスタイルのブドウ品種を独自に栽培していることが多く、表ラベルもしくは裏ラベルにもブドウ品種について詳しく書かれていることがあります。生産地ごとの主なブドウ品種を覚えきれていないワインビギナーの方や、様々な産地で同じブドウ品種を飲み比べたい方は、新世界ワインのほうが選びやすいでしょう。

国ごとのルールがあり、例えば、使用されているブドウの品種や原産地、収穫年は、一定のパーセンテージ以上が使用されているものを表記しています。

ラベルに表記される内容は旧世界に比べると少なく、またデザイン自体もモダンアートのようななものやカジュアルなものなど、多種多様です。ブドウ品種や産地の他、ラベルデザインで選ぶのも面白いかもしれませんね。

旧世界のワイン、新世界のワインそれぞれの魅力については、以下の各ページで詳しく解説中です。産地ごとの歴史や特長を中心にご紹介しているので、ぜひ産地別のワイン選びの参考にしてみてください。

・旧世界ワイン

「歴史ある旧世界ワイン。旧世界ワインについて徹底解説!」

・新世界ワイン

「新世界ワインとは?ワイン初心者向けに新世界ワインを徹底解説」

ワインのラベルがエチケットと呼ばれるわけ

ワインラベルには何が書いてある?読み方のコツを知ろう!

ワインのラベルは本場のフランスにならって「エチケット(étiquette)」と呼ぶ場合があります。

英語のエチケットは「マナー」と同じく礼儀作法を表す言葉として使われますが、フランス語ではラベルや荷札を意味するのが一般的です。

そこから礼儀作法を表すようになったのは諸説があります。

フランスの宮廷内にあった禁止事項や席順を示す立て札、または宮廷内に入るための身分証明書がエチケットと呼ばれていたことから礼儀正しいふるまいを指すようになった説。あるいはワインを輸送する際、荷札どおり箱に入れるルールがあり、その正確さで係員を評価していた説などです。

こうした由来からエチケットは同じ礼儀作法を表す言葉でも「心の平静を乱さない行為」を指し、「規則」の意味合いが強いマナーとは異なります。

エチケットに書かれている内容で何が分かるのか、より詳しく解説しているのは、以下のページです。

ワインの代表的な産地のフランス・イタリア・チリ3か国それぞれのエチケットでチェックすべきポイントについてもご紹介しています。

「いつもエチケット(ラベル)は適当に斜め読みで済ませちゃう」という方は、こちらを参考にエチケットの情報のみでワイン選びにチャレンジしてみてください。
「エチケットから見えてくるワインの情報!エチケットの見方とは」

旧世界と新世界のワインラベルを比較!

ワインラベルには何が書いてある?読み方のコツを知ろう!

実際に旧世界と新世界のワインラベルを見比べてみましょう。それぞれのラベルと記載されている情報を紹介します。

旧世界のワインラベル

まずは旧世界のワインラベルを紹介します。フランスを代表するボルドーワインの「シャトー・グリュオ・ラローズ」とブルゴーニュワインの「シャブリ プルミエ・クリュ フルショーム」を例にみていきましょう。

■シャトー・グリュオ・ラローズ

グリュオラローズ年号入りラベル (拡大)

ラベルに記載されている情報を上から説明します。

・「LE VIN DES ROIS LE ROI DES VINS」
フランス語で「王のワイン、ワインの王」という意味です。ラベルにこの言葉を表記していることから、シャトー(生産者)が自信をもって送り出したワインであることがわかります。

・「CHATEAU GRUAUD LAROSE」
ワイン名です。シャトーとは生産者のことなので、シャトー・グリュオ・ラローズとは生産者名でもあります。ボルドーでは生産者名がそのままワイン名になっているのが一般的です。

・「SAINT-JULIEN」
サン・ジュリアンとは産地のことです。メドック地区の中央部に位置する村名を示しています。

・「GRAND CRU CLASSE EN 1855」
格付けを示しています。このワインは、1855年にグラン・クリュに格付けされていることがわかります。

■ラブレ・ロワ シャブリ・プルミエ・クリュ フルショーム

楕円形のラベルの上から順にみていきましょう。

・「LABOURE-ROI」
生産者名です。このワインはラブレ・ロワ社のワインであることを示しています。

・「2015」
ヴィンテージ、つまり収穫年のことです。2015年に生産されたワインであることを示しています。

・「MAISON FONDEE EN 1832」
このワインの生産者であるラブレ・ロワ社が1832年に創立されたことを伝えています。

・「CHABLIS PREMIER CRU FOURCHAUME」
ワイン名で、シャブリ プルミエ・クリュ フルショームと読み、原産地呼称、格付け、畑名の順に記載されています。

・「APPELLATION CHABLIS PREMIER CRU CONTROLEE」
「アペラシオン シャブリ・プルミエ・クリュ」と読み、シャブリ1級格付けを示しています。

・「Laboure-Roi a Nuits-Saint-Georges, Cote d’Or, France」
ラブレ・ロワは先に述べた生産者名(瓶詰元)で、続くのが所在地です。フランスのブルゴーニュ地方コート・ドール地区ニュイ・サン・ジョルジュ村を示しています。

新世界のワインラベル

続いて新世界のワインのラベルをみていきましょう。「ベリンジャー ナパ・ヴァレー シャルドネ」と「マトゥア リージョナル ソーヴィニヨン・ブラン マルボロ」を例に、ラベルの読み方を紹介します。

■ベリンジャー ナパ・ヴァレー シャルドネ

新世界ワイン ベリンジャーナパヴァレー・シャルドネ(ラベルのアップ)

・「ESTD 1876」
ETSDはestablishedの略で、創立という意味。つまり、1876年に創立されたことを示しています。

・「BERINGER」
生産者名です。ベリンジャーのワインということがわかります。

・「NAPA VALLEY CHARDONNAY」
ワイン名です。ナパ・ヴァレーはアメリカのカリフォルニア州の銘醸地として有名で、ラベルからナパ・ヴァレー産のシャルドネ種で造られたワインであることがわかります。

・「2016」
ヴィンテージ、つまりブドウが収穫された年です。

・「BERINGER ESTATES GROWN」
ベリンジャーの畑で栽培されたブドウから造られたワインであることを示す表記です。

■マトゥア リージョナル ソーヴィニヨン・ブラン マルボロ

新世界ワイン ベリンジャーナパヴァレー・シャルドネ(ラベルのアップ)

・「MATUA」
生産者名です。ニュージーランドを代表するブドウ品種といえばソーヴィニヨン・ブラン種ですが、マトゥアはこの品種を初めてニュージーランドで栽培したワイナリーとして知られています。

・「2017」
ヴィンテージを表しているので、このワインは2017年に収穫されたということです。

・「SAUVIGNON BLANC」
ブドウの品種名で、ソーヴィニヨン・ブラン種のワインであることを示しています。

・「Marlborough」
産地です。ニュージーランドのマルボロ地方は、ニュージーランドワインの70%以上を生産しています。

・「NEW ZEALAND」
生産国がニュージーランドということです。

ラベルに書いてあるブドウ品種って?

ワインラベルには何が書いてある?読み方のコツを知ろう!

ワインの味はブドウ品種で9割方決まります。ラベルにブドウ品種が書いてあれば簡単に味をイメージできるでしょう。

特に知っておきたいのは白ワイン、赤ワインとも4種類ずつです。

白ワインの主なブドウ品種

ブドウ品種 特長
シャルドネ種 しっかりした酸味をもち、果実味が豊かな品種。産地や気候によって様々な味わいや香りになる。
ソーヴィニヨン・ブラン種 青草やハーブ、柑橘類のようなさわやかな香りが特長の品種。フレッシュな味わいに仕上がる。
リースリング種 甘口ワインで使用されることが多い品種。洋梨や白い花の香りに、上品な酸味が特長的。
甲州種 山梨県を中心に栽培されている日本固有の品種。酸味が控えめで、和柑橘のような香りをもつ。

赤ワインの主なブドウ品種

ブドウ品種 特長
カベルネ・ソーヴィニヨン種 タンニンが豊富で、しっかりした酸味をもつ品種。力強く濃厚な味わいになる。
メルロー種 ふくよかな味わいの品種。タンニンがきめ細やかで、滑らかな口当たりに仕上がる。
ピノ・ノワール種 渋味が少なく、程良い酸味をもつ品種。果実味豊かで上質な味わいが特長的。
マスカット・ベーリーA種 日本固有のブドウ品種。ベリー系の甘い香りと優しい口当たりなので飲みやすい。

 

各品種のより詳細な特長や、その他の赤ワイン・白ワインの品種について知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
「ワイン通なら知っておきたい!代表的なブドウ品種をご紹介」

※ワインについては、記事掲載時点での情報です。

まとめ

ワインのラベルには多くの情報が盛り込まれており、読み慣れてくると味を解き明かす楽しみも増えるでしょう。もちろん、それは多くのワインを飲んだという経験があってこそ。分からない時は素直にソムリエやワインアドバイザーに質問してくださいね。

 

記事の先頭へ戻る