ドイツワインは豊かで多様性のある土壌により、さまざまな味わいのものが多いのが魅力です。
その中でも、可愛らしい逸話とともに愛され続けているのが、『シュバルツ・カッツ』。ドイツワインを代表する銘柄のうちのひとつです。
ここでは、白ワインのカッツについて、その逸話や味わいの特徴など、複数の視点で魅力をご紹介します。
目次
白ワインカッツとは?
ドイツの白ワインで最もよく知られているうちのひとつが、『シュバルツ・カッツ』です。ドイツ語らしい厳格な印象を与えそうな響きですが、実はこれ、ドイツ語で黒猫をさす言葉なんです。
ラベルにはその名のとおり、可愛らしい黒猫のイラストが添えられています。一見すると絵本の挿絵のようなファンシーさは、女性ウケすること間違いなし。味わいも飲みやすいので、友人・姉妹の誕生日や母の日など、女性への贈り物におすすめです!
なぜワインの銘柄に黒猫と名付けられているの?と疑問に思う方も多いでしょう。
日本では、黒猫に不吉なイメージを持つ方もいるかもしれませんが、昔はむしろ幸福の象徴として人々に愛されていました。同じように、ドイツでも黒猫にちなんだ不吉な逸話がある一方で、吉兆をもたらす存在としても愛されています。
たとえば、黒猫が目の前を横切ると不吉と考えられていますが、ドイツの人々はそれほど深刻には考えないそうです。黒猫が目の前を横切ったときは、「別の方向から見れば、横切ったわけじゃないから不吉ではない」とポジティブに考える人が多いのです。
また、幸福の象徴としては、とある逸話にちなんだ「黒猫が美味しいワインを知っている」というものがあります。
美味しいワインを知っているのは黒猫!
ドイツ東部に位置する、ラインラント=プファルツ州のツェル村が、その逸話の舞台。商人たちがワインを買い付けに村を訪れたとき、最終候補を3つの樽に絞ることができましたが、その中でどのワインを買い付けるか、決定にはなかなか至りません。
しかし、黒猫がひとつの樽に乗って自分たちを威嚇しているのを見たとたん、「これが最も美味しいワインに違いない!」と即決。商人が実際にその樽のワインを買い付けてみると、それまで試飲していたどのワインよりも美味しかったのです。
以来、黒猫が乗ったワインは美味しいと言い伝えられるようになり、商人たちは度々ツェル村に『黒猫が乗った樽』のワインを買い付けに訪れました。
現在、この黒猫とワイン樽の逸話にちなみ、ツェル村には黒猫をモチーフにしたレリーフなどが数多く飾られています。
白ワインカッツの味わい
ドイツワインは多様な土壌に恵まれていることから、個性的なワインが造られていますが、白ワインは特に多く生産されています
ドイツワインの中でもカッツはアルコール度数が低いため、初心者やワインが苦手な方でも飲みやすいワインとして扱われています。フルーティな味わいでありながら、繊細かつ甘口のため、軽やかな飲み心地を味わえます。
カッツは主にリースリング種とミュラー・トゥルガウ種の2つのブドウ品種から造られていることが多いです。
リースリング種は貴腐ワインなど高級白ワインに用いられ、リースリング種100%で醸造されたワインのラベルには、その旨が記載されるほど特別なブドウです。
ミュラー・トゥルガウ種はリースリング種とシャスラ・ド・クルティリエール種の交配種で
辛口~中甘口のワインが造られている品種です。収量が多く、比較的栽培しやすいことから、日本でも北海道の寒冷地を中心に栽培されています。
カッツの中にはドイツワインの格付けであるQ.m.PやQ.b.Aに指定された高品質なものから、お手頃価格で買えるものもあるため、色んなカッツを味わってみるのも面白いでしょう。
おすすめの白ワインカッツ
白ワインカッツの魅力をより知るには、やはり実際に味わってみるのが一番の近道です!おすすめのカッツをご紹介するので、ぜひ試してみてください。
・ラングート ツェラー・シュバルツ・カッツQ.b.A(参考小売価格:税抜1,150円)
味は黒猫の保証つき!ピーチの濃厚な香りに、すっきりとした口当たりを
演出してくれる酸味のバランスが舌に心地よい、やや甘口の白ワインです。
ドイツを代表する2大品種、ミュラー・トゥルガウ種とリースリング種の
ブレンドによって生まれたまろやかな味わいは、酸味のある寿司や中華料理に
よく合います。
白ワインカッツにおすすめの料理
・彩手まり寿司
材料&レシピ
材料(4人分)
温かいご飯 250g
野沢菜漬けの茎 15g
えび 2尾
白身魚(好みのもの。刺身用) 2切れ
サーモン(刺身用) 4切れ
野沢菜漬けの葉先 4枚
れんこん 小2センチ
おろしわさび(または練わさび) 適量
●すし酢
酢 1/4カップ
砂糖 大さじ1
塩 小さじ1/4
作り方
1. すし酢の材料を混ぜ合わせます。温かいご飯をボウルに入れてすし酢の1/2量を回しかけ、しゃもじで切るように混ぜます。野沢菜漬けの茎をみじん切りにして混ぜ、濡れふきんをかけておきましょう。
2. れんこんは幅5ミリに切って花形にし、酢少々(分量外)を加えた熱湯でさっとゆで、残りのすし酢に浸して5分以上おきます。
3. えびは尾と足、殻を外して酒、塩各少々(分量外)を入れた熱湯でサッとゆで、ざるに上げて水気をきります。
4. ラップにえびをのせてわさびを塗り、すし飯適量(ピンポン玉くらい)をのせます。ラップで包み、茶巾絞りの要領でひねって丸く形をととのえましょう。残りの具材も同様にして合計20個作ります。野沢菜漬けの葉の場合は葉を広げてすし飯を包むようにしましょう。
・タラの甘酢あん
材料&レシピ
材料(2人分)
生タラ 2切れ
にんじん 1/5本
ピーマン 1個
玉ねぎ 1/4個
生しいたけ 1枚
片栗粉 適量
サラダ油 大さじ3
●A
酒 小さじ1
塩 小さじ1/8
●甘酢あん
砂糖 大さじ1
酢 大さじ1
しょうゆ 小さじ2
片栗粉 小さじ1
水 1/4カップ
作り方
1. にんじんはせん切り、ピーマンは細切り、玉ねぎは薄切りにします。しいたけは石づきを除いて軸とかさに切り分け、それぞれ薄切りにします。タラは骨があれば取り除き、4等分に切ってAで下味をつけ、片栗粉をまぶします。
2. フライパンにサラダ油大さじ2を中火で熱し、タラを並べます。両面に焼き目がつくまで焼いたらいったん取り出しましょう。
3. 同じフライパンの表面をペーパータオルで拭き取り、サラダ油大さじ1を中火で熱し、玉ねぎ、にんじんを炒めます。しんなりしたらピーマン、しいたけも加えて火が通るまで炒めます。甘酢あんの材料を混ぜ合わせて加え、混ぜながら、とろみがつくまで1〜2分煮ます。タラを戻し入れ、ひと煮立ちしたら火を止めます。
※ワインについては、記事掲載時点での情報です。
まとめ
世界的にも最高レベルの白ワインを多く生産している、ドイツワイン。中でも逸話つきで有名なのが、白ワインカッツとして知られる、『シュバルツ・カッツ』です。
黒猫の名を冠するドイツで最も有名なワインは、現在でも村のあちこちで黒猫モチーフのものを見かけるほど、地元に愛されています。
赤ワインも美味しいドイツワインですが、まずは白ワインから。そして、愛らしい黒猫の逸話とともに楽しめる、『シュバルツ・カッツ』からお試しあれ。
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