サッポロビールの若手ソムリエ社員がおすすめする、「私の1本」。今回はイタリアの老舗ワイナリーのバルバレスコをご紹介します。ワイナリーの訪問エピソードや合わせたいおすすめお料理、さらにベテランソムリエおぎさんの専門的な解説もあります。
目次
みなさん、こんにちは!サッポロビールの菰方(こもかた)と申します。サッポロビールの労働組合本部で、サッポロビールの従業員が働きやすい環境となるよう業務に取り組んでいます。昨年秋までは、西日本ワイン営業部に所属しており、大阪市内のホテル、レストラン、ワインショップを中心にワイン専任の営業活動をしていました。
ワイン営業部時代に、知識をつけてお客様によりよいご提案をしたいという思いから2017年にソムリエ資格を取得しました。現在はワインの業務からは離れてしまいましたが、ワインをプライベートで楽しんでいます!
今回、私がおすすめするのは、創立550年を超えるイタリアの老舗ワイナリー、カレッタの「カッシーナ ボルディーノ バルバレスコ DOCG」です。
カレッタ カッシーナ ボルディーノ バルバレスコ DOCG(参考小売価格:税抜8,000円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/PH57/
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ピエモンテの女王
イタリアのピエモンテ州といえば、イタリア最高峰の赤ワイン、バローロが有名です。ピエモンテの王様とも呼ばれるバローロに対して、バルバレスコはピエモンテの女王と呼ばれる女性らしさを持ったワインで、私はそのエレガントさに魅了されてしまいました。
ワイン2年生のみなさんにもこの素晴らしいワインの魅力をぜひ知っていただきたいと思い、今回ご紹介させていただきます。
「カレッタ カッシーナ ボルディーノ バルバレスコ DOCG」は、フルボディながらも丸みがあり、非常になめらかなタンニンが特長です。ワインだけでももちろん美味しく飲めるのですが、お料理とマリアージュするとより素晴らしい味わいになります。
自然と共存するワイナリー
テヌータ・カレッタのワイナリーを訪れたときに印象的だったのは、CEOのミネッティ氏をはじめ、ワイナリーで働く皆さんの人柄の温かさと、自然と共存している環境でした。
除草剤などを使わずに害虫を駆除するため、畑の周りにヘーゼルナッツやアカシア、野生のチェリーの木を多く残し、鳥やコウモリが害虫を食べてくれるような環境作りが行われています。
また、ワイナリーの中にホテルやレストランを所有しており、ワインと一緒に郷土料理などを味わえることにも感動しました。銘醸地として名高いカンヌービの丘を眺めながら、牛肉のバローロ煮込みとバローロを合わせていただいたときの感動は本当に忘れられません。
ベテランソムリエおぎさんのテイスティングコメント
ベテランソムリエのおぎです。菰方さん、カッシーナ ボルディーノ バルバレスコとはまたよいワインを選ばれましたね。ワイン2年生にも知ってほしい王道ワインのひとつです。
はい、この優美でエレガントな味わいをみなさんにも知っていただきたくて。まずはおぎさんからテイスティングコメントをお願いします。
おぎ)まず、このオレンジがかったガーネットの色合いが大変美しく、まさにピエモンテの女王という名にふさわしい佇まいです。
口に含むと、ほんのりオークの香りを帯び、熟した赤い果実、野バラ、スミレ、チェリーのような芳醇な香りが感じられます。
菰方さんのおっしゃる通り、ひとことで表すならエレガントな味わいで、とてもイタリアらしいワインだと思います。
菰方さんもお会いしたというテヌータ・カレッタのミネッティさんは、ワイン作りに対して、本物を伝えたいという確固たる哲学があり、ビジョンが非常に明確です。バローロ、バルバレスコと聞くと、力強いワインというイメージを持ちますが、カレッタのワインは力強さに加えてエレガンスさも表現されています。このような造り手から生まれるワインには心を打つ美味しさがありますね。
繊細なネッビオーロ種が女王を作る
カッシーナ ボルディーノ バルバレスコはネッビオーロ種のみで造られているのですよね?
はい、そうです。ネッビオーロ種はイタリアを代表する品種のひとつです。酸味とタンニンをしっかり持った品種ですので、重みのあるワインに仕上がり、長期熟成させて飲むのに向いているんですよ。
カレッタ カッシーナ ボルディーノ バルバレスコの醸造方法
カレッタ カッシーナ ボルディーノ バルバレスコの醸造方法について解説いただけますか?
トレイゾ村の単一畑ボルディーノで収穫されたブドウ100%で仕込まれています。熟成期間はなんと50ヶ月。樽熟成が12ヶ月、そのあとは瓶熟成されますが、この瓶熟成によって凝縮感と旨味が増し、複雑で深みのあるワインに仕上がるのです。この素晴らしい色と官能的な香りは、出来立てのワインでは決して味わうことのできないものです。
カレッタ カッシーナ ボルディーノ バルバレスコに合う料理
私がこのワインに合わせてみたのは、マグロの漬けや白麻婆豆腐、海老や蟹などのXO醤を使ったお料理です。まろやかな味わいの食材との相性がとても良いように感じました。
ワインに合わせて様々な料理を試してみるとは、菰方さんはかなりの勉強家とみました。
おぎ)カッシーナ ボルディーノ バルバレスコはしっかりと熟成されているので、野性味のある肉料理との相性が良いと言われています。シンプルに焼き上げた赤身のお肉に胡椒と質の良い塩をふっただけの一皿は間違いありません。ジビエとの相性も良く、イノシシと合わせるのも良いしょう。菰方さんが試したようなまろやかな味わいの食材も、フルボディの力強さがより味わいを引き立ててくれると思いますよ。
おぎさん、ありがとうございました。 ピエモンテの女王との呼び名にふさわしいエレガントなこの1本は、特別な時に開けたいワインです。私自身、まだまだ勉強中ですので、いろいろなお料理との組み合わせを楽しんで、ワインの世界をひろげていきたいと思っています!
イタリアの名門ワイナリー「テヌータ・カレッタ」についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
https://wine.sapporobeer.jp/article/tenuta_caretta/
※ワインについては、記事掲載時点での情報です。
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