魚介に合うワインとして、JF青森漁連から認定を受けた「ドメーヌ・タリケ」。フレッシュ&フルーティを追求する酒質は本国フランスでも高く評価されていて、生牡蠣や甲殻類と一緒に楽しまれています。そんな「ドメーヌ・タリケ」のワインが、魚介と合うのには理由がありました。ドメーヌ・タリケ輸出部長のイチエ・ブシャール氏が、その3つの理由とタリケの魅力について語ります。
text WINE OPENER編集部 photo 本宮 誠
「ドメーヌ・タリケ」は
白ワインのプロフェッショナル!
「ドメーヌ・タリケ」は、フランスの新興ワイン生産地として注目されるガスコーニュ地方で、1912年に創業したワイナリーです。もともとはアルマニャックの生産者としてスタートしましたが、1982年に初めて白ワインを生産。以来、白ワインを中心としたワイン造りを続けてきました。現在は創業家から5代目当主のレミー氏とアルミン氏が経営を担っています。
ガスコーニュ地方に1200ha(約東京ドーム255個分)もの広大な自社畑を所有し、ぶどう栽培からワイン醸造まで自社で一貫生産することで、品質の高いワインを世界に供給しています。「ドメーヌ・タリケ」で栽培されているぶどうは、全過程において環境に配慮した「リュット・レゾネ」農法を採用。雨量が多く有機栽培までは実現できないものの、できるだけ BIOに近づけた栽培方法を選択し、持続可能な農法でワイン造りを行っています。食事とのバランスを考え、酒質はフレッシュ&フルーティを追求。これが世界中で評価され、日本においては11の漁連・漁協から、魚介に合うワインとして公認をいただいています。「ドメーヌ・タリケ」のワインが魚介と合う理由を、ドメーヌ・タリケ輸出部長のイチエ・ブシャール氏に伺いました。
タリケが魚介と合う
3つの理由が明らかに!
――「ドメーヌ・タリケ」のワインが魚介と合うのは、まずどのような理由が挙げられますか?
イチエ・ブシャール氏(以下敬称略):タリケの白ワインは、アルコール度数が高くありません。キュヴェによって違いはありますが、だいたい10.5度から12度程度。つまり、非常に繊細でデリケートなワインなんです。一般的に魚介料理は素材の持つ繊細な味わいを生かして調理されるものなので、アルコール度数が15度前後あるワインをペアリングすると、魚介の持ち味が損なわれてしまいます。その点、タリケのワインは自然にアルコール度数が低く仕上がるので、魚介に合うのだと思っています。もちろん、和食の多くが繊細な味わいなので、日本の皆さんの味覚にも寄り添うワインであると確信しています。
――イチエさんが和食の中で好きな料理は何ですか?
イチエ:寿司が大好きです。やはりヨーロッパの寿司店よりも、日本で食べる寿司のほうが美味しいですよ。タリケは寿司とも合いますし、日本の刺身とも抜群な相性だと思います。
――タリケと魚介が合う理由のひとつに「アルコール度数の低さ」を挙げられましたが、他には?
イチエ:きれいな酸とフルーティさでしょう。ガスコーニュ地方は、大西洋とピレネー山脈に挟まれたフランス南西部に位置します。海洋性気候で、昼夜の寒暖差が激しく、夏でも気温が高く上昇することはありません。せいぜい朝は15℃、日中でも28℃くらいです。南フランスなので暑く乾燥した気候をイメージするかもしれませんが、夜は非常に冷涼で寒暖差がある。そのため、良質なブドウが育ち、きれいな酸とフルーティさが特長のワインに仕上がります。
――加えて「ドメーヌ・タリケ」のワインは、フレッシュであることも特長ですよね?
イチエ:その通りです。タリケではブドウの酸化を防ぐために、独自開発した酸化防止用配送トラックを使用するなど、徹底した酸化防止策を採用しています。ボトリングまでもマイナス2℃のタンクで保管し、できる限りフレッシュさをキープできるようにしています。
タリケが魚介と合う3つの理由
・昼夜の寒暖差が激しい気候で、高品質なブドウが育つ
・魚介料理の繊細な味を壊さない、アルコール度数の低さ
・魚介の味を引き立てる、フレッシュ&フルーティな味わい
ワイン初心者でも理解しやすい
「タリケ クラシック」の魅力
――フランスでは、タリケとどのような料理を合わせているのでしょうか?
イチエ:基本的にアルコール度数が高くないワインを造っているので、フランスではアペリティフとして親しまれています。とはいえ、決してアペリティフだけではなく、シーフードはもちろんハムやソーセージなどのシャルキュトリーとも合いますね。あとは、パスタ料理全般、鶏肉や豚肉をシンプルにグリルした料理と合わせることもあります。タリケのラインナップを見ていただくとお分かりいただけると思いますが、例えば「タリケ プルミエール・グリヴェ」は極甘のワインです。これはデザートにも合わせやすいですし、ガスコーニュ地方ではフォアグラと合わることも。最近は甘口のワインを、ロックフォール(青カビタイプ)のようなチーズと合わせるトレンドもあります。
――白ワインのスペシャリストとして幅広い味わいをラインナップする「ドメーヌ・タリケ」。日本の消費者の方々には、どのような楽しみ方をして欲しいですか?
イチエ:アルコール度数が高いワインは飲み疲れしますが、そういう意味ではタリケのワインはアペリティフからメインまでお楽しみいただけると思います。また今回、魚介に合うワインとして認定をいただいた「タリケ クラシック」に関して言えば、フレッシュさはもちろん、レモンのようなニュアンスも心地よく感じていただけます。複雑で力強いワインではないので、ワインに飲み慣れていない方にもチャームポイントがストレートに伝わるのではないでしょうか。それぞれのキュヴェがそれぞれのオリジナリティを持っていますので、ぜひドメーヌ・タリケのワインを飲み比べしていただき、キャラクターの違いを楽しんでいただけたら嬉しいです。
ドメーヌ・タリケ
タリケ クラシック
参考小売価格:税抜1,008円
キレのあるユニ・ブラン種とフルーティなコロンバール種を主体としたフランス・ガスコーニュ地方を代表する1本。すっきりと爽やかなソーヴィニヨン・ブランをブレンドし、食前や食中に軽やかに楽しめる白ワインに仕上がっています。
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※ワインについては、記事掲載時点での情報です。