EAT

冬に食べたくなる肉料理
「すき焼き」に合うワインを探せ!

寒い季節に食べたくなるのが「すき焼き」。家族や友人と鍋を囲み、ワインを飲みながら過ごす至福のひとときに、選ぶべき1本をWINE OPENER編集部員が検証してみました。その結果、新たな発見と提案も! どんなワインがすき焼きと合うのか、そのテイスティングの様子をお届けします。

text WINE OPENER編集部 photo よねくらりょう

Sukiyaki

 

赤、白、泡
国内外の様々なワインでテイスティング

すき焼きには関東風と関西風がありますが、今回は割り下を使った関東風のすき焼きに合うワインを探していきます。国内外の赤をメインに、リースリングとスパークリングもラインナップ! まずは、セレクトした6本を見てみましょう。

テイスティングする6本

M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ
フランス、ローヌ地方産。豊かな果実味と程よいタンニンが感じられる赤ワイン。パワーがありながらもフルーティー。

ベリンジャー ファウンダース・エステート ピノ・ノワール
アメリカ、カリフォルニア産。ピノ・ノワール種特有のフルーティーさと酸味、品のよいタンニンが息づく赤ワイン。

グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>
日本、岡山県産。オーク樽で熟成させた赤ワイン。マスカットベーリーA種特有のいちごを思わせる果実味が特長。

グランポレール 長野メルロー
日本、長野県産。小樽でゆっくりと熟成させた赤ワイン。イチゴを想わせるアロマ、メルローらしい柔らかな味わい。

グランバック<ブリュット>
スペイン産。伝統的なカバのブドウ品種(マカベオ、チャレロ、パレリャーダ)にシャルドネを加えた、珍しいブレンドのスパークリングワイン。

ピーター・レーマン ポートレート リースリング
オーストラリア、バロッサ地方産。摘みたてのりんごとライムのような爽やかなアロマと、ドライな後味の白ワイン。

Sukiyaki
写真左から①~⑥を順番にテイスティングして、「すき焼き」との相性を確かめました。

「M・シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ」は
“すき焼き”よりも“もつ鍋”のほうが合う!?

Sukiyaki

すき焼きが出来上がったところで、今回用意した6本のワインとペアリングしていきましょう。では早速、「①M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ」からお願いします。

辻井(編集部以下略):王道感があって、プラムやチェリーのような果実味がいいですね。

磯崎(編集部以下略):ワイン単体でテイスティングしたときは、ほどよいタンニンでどんなお料理にも合わせやすい、オールラウンダーのワインといった印象でした。でも、すき焼きを合わせてみると、意外とボディ感を強く感じましたね。

佐々木(編集部以下略):すき焼きよりもワインが勝ってしまった気がします。

辻井:すき焼きは和食の中では濃い味のお料理ですが、フランス料理などと比べたら、そこまで濃くないのかもしれないですね。「①M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュと合わせてみたら、そんなことを感じました。

磯崎:そうですね。デミグラスソースとかバーベキューソースと比べたら、随分と優しいですし。

佐々木:今回のテーマはすき焼きですが、もしかしたら「①M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュは、もつ鍋とか味噌系のお鍋のほうが合うかもしれないですね。

「ベリンジャー ファウンダース・エステート ピノ・ノワール」は
霜降り肉と割り下との相性は抜群!

続いてテイスティングしていただくのは、「②ベリンジャー ファウンダース・エステート ピノ・ノワール」です。

辻井:熟成香も出ていて複雑味があって、率直に美味しいワインです!

佐々木:うん、美味しい。ピノ・ノワール特有の酸味がいいですね。果実味もしっかりあって、バランスのいいワインです。

磯崎:果実味が強いので、霜降りのお肉はもちろん、甘辛い割り下とも相性が良かったです。

辻井:アルコール度数は14.5%で、さきほどの「①M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュと同じなんですけど、この豊かな果実味によってアルコール感が抑えられているようにも感じます。すき焼きと合わせるなら、「①M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュよりも「②ベリンジャー ファウンダース・エステート ピノ・ノワールのほうがいいかも。

磯崎:でも、ちょっと残念だったのが春菊とは合わなかったところ。春菊特有の苦みとワインの渋みが、口の中でバトルしちゃいました。

佐々木:卵もつけないほうが合いますね。

磯崎:でも卵がないすき焼きは、ちょっと寂しいし…。

佐々木:お肉や割り下とは合っても、他の食材とは合わないこともあるので、すき焼きのワインペアリングってなかなか難しいかもしれないですね。

辻井:特に難しいのが卵と春菊でしょうか…。日本ワインだったら、この辺がどうなるのか楽しみです!

「グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>」は
すき焼きのために造られたワイン!?

では、日本ワインの「③グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>」を試してみましょう。

辻井:黒糖のような甘みを感じます。樽熟成による香ばしさもあって、火を入れた割り下の香りとものすごく調和しますね。

佐々木:たしかに、甘さのレベル感も同等でよく合いますね。そこまでタンニンが強いワインではないので、霜降りのお肉に対抗できるか少し不安だったのですが、まったく問題なかったです。

磯崎:割り下で煮込んだ野菜とも相性がいいですね。すき焼きには欠かせない春菊とどんなペアリングになるか個人的に楽しみにしていたのですが、とてもよく合っています。卵とも合うので、すき焼きのためのワインと言ってもいいくらい!

佐々木:あと、割り下の旨みを吸った椎茸ともすごくよく合います。そこも日本ワインらしくていいですよね。

磯崎:合う食材がお肉だけじゃないところが、食中酒として優秀ですよね。

辻井:卵やお野菜とも合わせられるレベルのタンニンが、この「③グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>の魅力のひとつなのかもしれませんね。これはいい発見でした。

肉料理と相性がいい
「グランポレール 長野メルロー」は
すき焼きにも合う?

同じ日本ワインの「④グランポレール 長野メルロー」はいかがでしょうか?

辻井:少し茎っぽさを感じますね。果実感もありますが、スパイシーな印象もあります。

佐々木:メルロー100%ではなくカベルネ・ソーヴィニョンも入っているので、少し硬質感がありますね。霜降りのお肉と合わせるなら、これくらい硬くてもいいかもしれない。

磯崎:あと、酸味がしっかりしているので、お肉の脂をさっぱりさせてくれますね。

辻井:ボディ感がしっかりしているので、確かにお肉とは合いますね。でも、甘辛いすき焼きよりも、黒胡椒をきかせたステーキとかスパイシーなお肉料理のほうが合うんじゃないかなと思いました。

Sukiyaki

「グランバック<ブリュット>」は
箸休め的な役割で実力を発揮

「すき焼きには赤ワイン」というのが一般論かもしれませんが、今回はあえてリースリングとスパークリングも1本ずつ候補に入れてます。まずはスパークリングワイン「⑤グランバック<ブリュット>」とすき焼きのペアリングはどうでしたか?

辻井:今回この「⑤グランバック<ブリュット>を選んだ理由は、シャンパーニュほど熟成期間が長くなく、フレッシュ感のある泡と適度な酸で果実味を感じられるスパークリングだから。すき焼きにも合うんじゃないかと思ったのですが、どうですかね?

佐々木:霜降りのお肉を、スパークリングの発泡性ですっきりといただける感じですね。ずっと赤ワインを飲み続けるのが疲れるという方には、途中で泡を挟むのはいいかもしれない。

箸休め的なイメージでしょうか?

佐々木:そうですね。泡は乾杯で飲まれるシーンが多いですけど、真ん中で飲むのもいい提案だと思います。

磯崎:たしかに最初から泡とすき焼きを合わせてしまうと、すき焼き本来のまろやかな美味しさが楽しめないかも…。思う存分、赤ワインですき焼きを楽しんだ後に泡でリフレッシュするのがよさそうです。

辻井:卵をつけて食べるとちょっと合わないので、「⑤グランバック<ブリュット>はすき焼きの後半戦にさっぱりと卵もなしで食べたいときにおすすめですね。

続いて白ワイン「⑥ピーター・レーマン ポートレート リースリング」はいかがでしょうか?

佐々木:とあるソムリエの方から、リースリングと生卵が合うというお話を聞いたので、ぜひ今回すき焼きとペアリングしてみたいと思ったのですが、酸でさっぱりし過ぎちゃいますね…。すき焼きを食べてないことになっちゃう(笑)

磯崎:リースリングの酸でさっぱりするのはいいんですけど、もう少しすき焼きの余韻を楽しみたいと思ってしまいました。箸休め的には、「⑤グランバック<ブリュット>のほうがいいかもしれません。

すき焼きに合う
「グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>」は
焼き鳥や肉じゃがとも相性がいい万能選手!

6本のペアリングを終えて、改めてどんな感想でしたか?

佐々木:お肉と割り下はもちろん、鬼門だった卵と春菊とも相性が良かった「③グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>は安定感がありましたね。合わない食材がなかったですし。

辻井:そうですね。すき焼き以外でも、砂糖と醤油を使った和食との相性がいいと思います。例えば、焼き鳥とか肉じゃがにも。

佐々木:あと、照り焼きにも。樽熟成をしているので、マスカットベーリーAの黒糖っぽさが、焦がし醤油のようなニュアンスを感じるんですよね。

辻井:香りは甘いけど味はドライなので、和食全般に合いやすいと思います。

磯崎:つまり「日本の食卓に合うワイン」ということですよね。

佐々木:今まで和食に合うワインを提案するときは、ぶどう品種は甲州というのが定番でしたが、これからはマスカットベーリーAも推していきたいですね。

辻井:さらに樽熟成という点も、「③グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>が和食に合うポイントだと思います。あと面白かったのは「⑤グランバック<ブリュット>ですね。途中で挟むことで、霜降りのお肉を使ったすき焼きを食べ疲れせずに最後まで楽しませてくれる1本でした。

磯崎:すき焼きに泡という提案は、あまり見たことがなかったですしね。

佐々木:すき焼きには「③グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>が1本あれば良し、箸休め的に「⑤グランバック<ブリュット>があればなお良しということでしょうか。

今回編集部が特におすすめしたい2本はこれ!

Sukiyaki

グランポレール 岡山マスカットベーリーA<樽熟成>グランポレール
岡山マスカットベーリーA<樽熟成>
オープン価格

 

 

 

 

 

 

グランバック<ブリュット>
グランバック<ブリュット>
オープン価格

 

 

 

 

 

購入はこちらから(外部サイトにリンクします)

※ワインについては、記事掲載時点での情報です。