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もっとワインを楽しむための
シーズニングスパイスの作り方

最近はキャンプ人気が後押ししてアウトドアスパイスに注目が集まるなど、クミンやカルダモンなどのスパイスが身近な存在になってきました。スパイスの香りが加わるだけで、食の楽しみ方は無限大に広がります。そこで今回は、スパイスハンターのシャンカール・ノグチさんに登場いただき、ワインと合わせるためのシーズニングスパイスの作り方を教えてもらいました。

text WINE OPENER編集部 photo 本宮 誠

シーズニング

ひと昔前に比べ、外食でスパイス料理を食べる機会が増え、家庭でのスパイス使用が増えている人も多いのではないでしょうか。例えばバーベキューでも、焼肉のタレや塩胡椒で味付けするのではなく、そこにスパイスが加わるだけで味わいの世界はぐっと広がります。「最近はスパイス単体で調味するよりも、クミンとクローブを合わせたり、スパイスを足し算で使うレシピが流行っています。今回もワインと合わせることを前提に、複数のスパイスを融合させた味と香りで調味するレシピを考えてみました」とシャンカールさん。膨大な数のスパイスレシピを考案してきたシャンカールさんが持つ黄金比を、今回の企画でも披露していただきました! 使用するスパイスは、スーパーでも入手できる定番のものばかり。スパークリングワイン、白ワイン、赤ワインそれぞれに合うシーズニングスパイスの調合レシピを、アウトドアでもご家庭でもぜひお試しください。

■教える人

シャンカール・ノグチ

 シャンカール・ノグチ

インド・パンジャブ州出身の祖父の代から続く「インドアメリカン貿易商会」(外部サイトへリンクします)の三代目を務めるスパイスハンター。極上のスパイス販売から飲食店のメニュー開発など、スパイス香る心豊かな生活を提案。MLAオーストラリア食肉家畜生産者事業団「ラムバサダー」メンバー、「スパイスと酒の研究室」主任研究員としても活躍。近著に「スパイスハンター シャンカール・ノグチが試して見つけた クラフトビールのためのスパイスカレー」(ワイン王国)がある。

1:スパイシーカシューナッツ

もっとワインを楽しむためのシーズニングスパイスの作り方

カレースパイスで味つけした
おつまみカシューナッツ

■材料

・ローストカシューナッツ:60g
・クミンシード:小さじ1+1/2
・レッドチリパウダー:ひとつまみ
・ブラックペッパーパウダー:ふたつまみ
・ターメリックパウダー:小さじ1/2
・ピンクソルト:小さじ2/3
・オリーブオイル:小さじ1

■作り方

① スパイスを分量通りに用意しておく。

② カシューナッツを焼き目が付くまで空炒りする。焼き目が全体に付いてきたら、火を止めボールに移す。

③ 同じフライパンにクミンシードを加え、空炒りする。茶色く焼けてきたら、レッドチリパウダー、ブラックペッパーパウダー、ターメリックパウダー、ピンクソルトを加える。煙が出てきたら木べらなどでよくかき混ぜる。※火からフライパンを外してかき混ぜてもOK。

④ 全体が茶色くなったら、②のボールにスパイスを移す。混ぜ合わせてからオリーブオイルを加え、さらに混ぜ合わせて出来上がり。20分ほど置いてから召し上がりください。

 

■PAIRING WINE

もっとワインを楽しむためのシーズニングスパイスの作り方

スパイシーカシューナッツ
×
ヌヴィアナ カバ<ブリュット>

かすかなナッツ香が漂う「ヌヴィアナ カバ<ブリュット>」とペアリング。クミン、ターメリック、チリといったカレースパイスを基本にした、食欲をそそる味わいです。「クミンシードの食感やスパイスの香りの組み合わせにより、食べながら新たな味わいを発見する楽しみもあると思います。それにハマり、ついつい泡(=スパークリングワイン)が進んでしまうおつまみです」とシャンカールさん。口いっぱいに広がった、ローストしたカシューナッツの香ばしさとスパイスの香りを、「ヌヴィアナ カバ<ブリュット>」が上品に包みます。

 

ヌヴィアナ カバ<ブリュット>_外観.image

ヌヴィアナ カバ<ブリュット>

参考小売価格:税抜1,100円

2:スパイシーポテトチップス

もっとワインを楽しむためのシーズニングスパイスの作り方

カルダモン×ハーブが香る
大人のやみつきポテチ

■材料

・じゃがいも(男爵):2個
・クミンシード:小さじ1
・粗挽き黒胡椒:小さじ1/4
・オレガノ:小さじ1/3
・カルダモンパウダー:小さじ1/4
・塩:小さじ1/2
・揚げ油(サラダ油や米油):適量

■作り方

① じゃがいもをスライサーで約1㎜にスライスし、水を入れたボールに入れて1時間ほど浸す。

② ①のじゃがいもを水切りし、キッチンペーパーなどで吸水。クミンシードを焙煎し、ミルサーかすり鉢ですって粗挽きにした後、粗挽き黒胡椒、オレガノ、カルダモンパウダー、塩と混ぜ合わす。

③ フライパンに揚げ油を入れて180℃に温め、スライスしたじゃがいもを揚げる。全体にこんがりとした焦げ目がついたら、引き上げて油を切る。

④ 揚げたてのポテトチップスに②を振りかけて出来上がり。※すべて振りかける必要は無く、お好みでOK。

 

■PAIRING WINE

もっとワインを楽しむためのシーズニングスパイスの作り方

スパイシーポテトチップス
×
ズッカルディ セリエ・ア トロンテス

「カルダモンはハーブと相性がいい」とシャンカールさん。ポテトチップス用のスパイスとして提案いただいたのが、カルダモンとオレガノの組み合わせです。そこに塩胡椒とクミンが加わり、のり塩味のポテトチップスの大人版といった “飲める”味わいに。合わせたワインは、柑橘系の香りが印象的な「ズッカルディ セリエ・ア トロンテス」。スパイシーポテトチップスのカルダモンの香りが、白ワインとの絶妙な繋ぎ役になっています。「自分でポテトチップスを揚げなくても、市販されている無塩のポテトチップスで代用してもOKです!」とシャンカールさん。これならキャンプなどアウトドアでも手間なく楽しめそうです。

【おすすめ白ワイン20選】透明な色にくぎづけ。白ワインの洗練された魅力に迫る!

ズッカルディ
ズッカルディ セリエ・ア トロンテス

参考小売価格:税抜1,600円

3:ステーキ肉用シーズニングスパイス

もっとワインを楽しむためのシーズニングスパイスの作り方

ステーキとワインを繋ぐ新法則!
肉用シーズニングスパイス

■材料

・牛肉(ステーキ用):1枚
・ブラックペッパー:小さじ1/2
・花椒パウダー:小さじ1/2
・クミンパウダー:小さじ1
・ジンジャーパウダー:小さじ1/2
・シナモンパウダー:小さじ1/2
・塩:ひとつまみ
・醤油:適量

■作り方

① フライパンやグリル台で牛肉を焼く。

② すべてのスパイスを醤油皿に入れて、混ぜる。そこに醤油を入れる。お肉をスパイス醤油につけて召し上がってください。

 

■PAIRING WINE

もっとワインを楽しむためのシーズニングスパイスの作り方

ステーキ肉用シーズニングスパイス
×
M.シャプティエ コード・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ

「肉用のシーズニングスパイスとして、焼いた肉に振りかけて食べるのもありですが、今回はスパイス醤油として新感覚の提案を考えてみました」とシャンカールさん。花椒とブラックペッパーの辛味にジンジャーが加わり、クミンとシナモンがアクセントをきかせるスパイス構成です。合わせるワインは、パワーがあって胡椒のニュアンスも感じるM.シャプティエの「コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ」。ペッパーと醤油との相性がいい赤ワインなので、今回のステーキ肉用シーズニングスパイスにはばっちり! このスパイス醤油にレモン汁を少し加えると、さらなる味変が楽しめます。

M.シャプティエ コード・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ

M.シャプティエ
コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ

参考小売価格:税抜1,700円

 

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※ワインについては、記事掲載時点での情報です。