ルビー色が美しいメルロー種のワイン。メルローは世界中で栽培されているブドウ品種です。この記事では、そんなメルローを使った赤ワインについて徹底解説しています。
目次
メルローとは？
メルローとはフランスのボルドー地方原産のブドウ品種です。
他のブドウに比べて育てやすい品種であり、作るのが難しいとされる寒い土地でも問題なく栽培できます。そのため、メルローは世界で広く栽培されるようになりました。
塩分に弱いともいわれていますが、様々な気候への対応力は高いです。また、メルロー種はカベルネ・ソーヴィニヨン種の親戚としても知られています。
今回は、そんなメルロー赤ワインの特長について、色や香り、味わいなどの知識を深めていきましょう。
メルローの色
メルロー赤ワインは、深みがある色合いの赤ワインが特長。
カベルネ・ソーヴィニヨン種のワインよりもやや朱色を帯びています。
メルローの香り
ブラックチェリー、プラムを連想させる果実の香りが印象的なメルロー赤ワイン。コーヒーやチョコレートの香りと表現されることもあります。
メルロー種の親戚であるカベルネ・ソーヴィニヨン種は芳醇でスパイシーな香りがしますが、メルロー種はベリー系を基調とした香りが漂います。
メルローの味わい
タンニンがきめ細やかで、まろやかな口当たりが特長です。カベルネ・ソーヴィニヨンの赤ワインほどタンニンや酸味は強調されないため、優美な味わいを楽しめます。
メルローとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドは２つの特長を合わせることで、より飲みやすくバランスの取れた味わいに仕上がります。
メルローの「味わい/香り」は産地によって異なる
メルロー種は原産地によっても味わいや香りが変化します。
世界中で栽培しやすい品種だからこそ、各地で造られたメルロー赤ワインの飲み比べが楽しめます。
フランス
フランスでは、世界最高峰レベルからカジュアルなシーンにぴったりのものまで、メルローを使用した幅広いワインが製造されています。フランス産のメルローは、プラムやレッドチェリーのような香りやコクとまろやかさを感じられる味わいが特長。特に優れているのが、ボルドー地方のサンテミリオンとポムロールです。
チリ
チリではメルローが国内最大のブドウ産地であるマウレ・ヴァレーで多く栽培されています。
太陽の恵みがたっぷり注がれる地域のため、他国のメルロー赤ワインに比べて濃厚な味わいでまろやかな口当たりが楽しめます。滑らかなタンニンもチリ産ならでは。
また、香りとしては、完熟した黒系の果実とカカオ、ミントの香りが特長です。
アメリカ
アメリカ産のメルローは果実味がはっきりしており、濃密な黒系果実の香りが特長なため、デイリーワインとして普段の食事によく合います。
もちろん、メルローを使ったアメリカ産の高級ワインもあり、ちょっと贅沢をしたいときに試すのもおすすめです。
日本
実はメルローは日本の気候に合っているため、日本でも優れたメルローのワインが造られています。特に長野県では昼夜の寒暖差を利用してメルローが生産されています。
日本産のメルロー赤ワインは、繊細なベリーの香りと果実味が特長です。非常に穏やかで緻密なタンニンと柔らかな口当たりが味わえます。
おすすめメルロー赤ワイン4選！
ここではおすすめのメルロー赤ワインを紹介します。スパイシーなもの、まろやかな口当たりのものなど飲み比べながら、好みのワインを見つけてみてくださいね。
本格的なメルローを楽しみたい方へ
・シャトー・ロック・ド・カンダル（参考小売価格：税抜4,208円）
ボルドー地方サンテミリオン地区のワイン。メルロー種を90％以上使用して造られた典型的なメルローワイン。熟したプラムやスコッチケーキのような甘い香りと絹のような滑らかな舌触り、メルロー特有の豊かな果実味にあふれた“ザ・メルロー”と言えるワインです。
カジュアルにメルローを楽しみたい方へ
・サンタ･リタ スリー･メダルズ メルロー（参考小売価格：オープン価格）
チリ国内シェアNo.1ワイナリー（2016年※）「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」を通算10回受賞した、果実味の濃さと酸味、そして渋味のバランスがみごとな赤ワインです。熟したプラムやブラックチェリーの黒系果実の香り、ミントなどのフレッシュハーブの香りが微かに感じられ、バランスを追求したからこその滑らかでまろやかな味わいが、カジュアルに楽しみたい方にはぴったりです。
※ニールセン調べ。2016年のチリ国内における販売数量シェアNO.1
スパイシーなメルローを楽しみたい方へ
・ベリンジャー ナパ･ヴァレー メルロー（参考小売価格：税抜5,008円）
アメリカの偉大な赤ワインの銘醸地、カリフォルニア州ナパ・ヴァレー産の赤ワイン。ベリンジャーは「ワインスペクテーター」誌の“ワイン・オブ・ザ・イヤー”を赤ワインと白ワインの両方において受賞しました。このワインは完熟したプラムやブラックベリーの非常に濃密な黒系の果実、スパイスミックスの香り、濃厚で綺麗な渋味の余韻の長い味わいが特長です。
まろやかなメルローを楽しみたい方へ
・グランポール 安曇野池田 メルロー（参考小売価格：税抜4,008円）
長野県内で素晴らしい産地の1つ、池田町の自社畑メルロー種の赤ワインです。長野県は、標高が高く風や1日の気温差もあり、メルローにとっては最高峰の産地です。カシスやブルーベリー、樽熟成によるバニラの甘い香り、まろやかで優しいながらも包み込むような力強いコク、柔らかい渋味がたっぷり味わえます。
まとめ
メルローは気候の変動に強いため、世界中で広く栽培されています。そんなメルローを使った赤ワインは、産地によっても味わいや香りが異なるため、それぞれの飲み比べが楽しめます。ぜひ、お気に入りのメルロー赤ワインを探してみてください。
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※ワインについては、記事掲載時点での情報です。
