赤ワイン、白ワイン、ロゼワインなど、ワインの種類は豊富です。さらに、その中でもワインは甘口と辛口に分類されます。ワインの多くは辛口ワインに分類されるものが多いですが、甘口の白ワインは、ワイン初心者やお酒が苦手な方でも飲みやすいワインです。ここでは、甘口白ワインの特長や種類、選び方のポイントに加え、おすすめのワインの銘柄を7つ紹介します。
白ワイン”甘口”の特長
甘口に分類される白ワインは、ブドウの糖分を残したものを指します。甘口という名のとおり、飲めば甘い味わいが楽しめるワインです。
逆に辛口白ワインは、ブドウの糖分をアルコールに変え、糖分を低くしたものを指します。同じブドウを使っていても、途中で発酵を止めて糖度を残せば甘口ワインの完成です。
また、甘口白ワインの中でも「甘口」と「極甘口」に分けられます。甘口白ワインは、アルコール発酵のあとで、1Lあたりの糖分が20〜45g残ったワインです。極甘口の白ワインは、1Lあたりの糖分が45g以上あるワインとなります。非常に濃度の高いものは、糖度が450g程におよびます。
甘口白ワインの醸造方法には、様々な方法がありますが、上質な甘口、極甘口ワインはブドウ本来の糖分のみで造られています。
白ワイン”甘口”の主な3つの種類
ここからは、甘口白ワインの代表的な3種について解説します。
■貴腐ワイン
貴腐ブドウから造られる貴腐ワインは、深い黄金色をした濃厚な極甘口ワインです。熟成とともに琥珀色を帯び、別名「ワインの帝王」と呼ばれ、特殊な条件のもとで造られるため、希少性が高く人気があります。
貴腐ブドウの原料となる貴腐菌(ボトリティス・シネレア菌)はカビの一種で、この貴腐菌によってブドウの果粒の中にある糖分が凝縮され甘みが生み出されるのです。
■アイスワイン
アイスワインは、冬までブドウを収穫せずに放置し、自然に凍結したブドウを摘み取って造られたワインです。
凍ったブドウを圧搾し、凝縮したブドウのエキスのみを抽出します。圧搾して凍った水分を除き、糖分の凝縮を行って糖度を高めています。アイスワインを造るには、多くの手間がかかるため価格も高めです。
近年では、冬の気候でブドウを凍結させるのではなく、クリオエクストラクションという人工的にブドウを凍らせる技法で造られることもあります。
■ヴァン・ド・パイユ(藁ワイン)
一般的なワインは、ブドウが成熟すればそのまま収穫し発酵させます。ヴァン・ド・パイユと呼ばれるワインでは早めにブドウを収穫し、藁やござの上で数カ月間乾燥させ干しぶどうにしたのち、発酵に移るのが特長です。
木についたままの状態で、秋の日差しと風の作用でブドウの果房を乾燥させるので、秋の気候が暖かくて乾燥しており、風がよく吹く自然条件の地域でしか造ることができません。
白ワイン”甘口”選び方の5つのポイント
甘口白ワインとはいえ、たくさんの銘柄が販売されており、迷う方も多いでしょう。ここからは、甘口白ワインの選び方のコツを5つ紹介します。
■品種で選ぶ
白ワインに使われるブドウは、様々な品種が存在します。品種ごとに酸味や果実味など、それぞれ個性が異なるのです。
■リースリング
リースリングは、栽培地やその年の気候によって味に違いがある品種です。主にドイツの寒冷地で栽培されています。シャープな酸味とみずみずしさが特長です。
■セミヨン
甘口白ワインの王道ともいえる品種です。長期熟成能力が高く、年月を経たワインは、芳醇なコクと香りが楽しめます。
■シュナン・ブラン
栽培地によって、大きく味わいが変わるブドウの品種です。ヨーロッパ産では、リンゴや熟した桃のような風味とミネラルが感じられますが、南アフリカなどの暖かい地方で栽培されると、バナナやナッツのような香りを感じます。
■産地で選ぶ
先ほども少し触れましたが、ブドウの品種は、栽培地によって味わいに変化がある品種が多いです。そのため、産地で甘口白ワインを選ぶのもおすすめの方法といえるでしょう。
まずは、ドイツ産の甘口白ワインです。甘口白ワインの代表ともいえるドイツは、甘さによって甘口白ワインの格付けがされています。数多くの甘口白ワインが醸造されており、価格帯も様々で手頃な価格もあるため、手に取りやすいです。
フランスでも、甘口白ワインは造られています。中でもボルドー地方やロワール地方で造られている貴腐ワインは世界的によく知られています。
そしてハンガリーは、夏と冬の寒暖差が激しく、 非常に良質な極甘口の産地としても良く知られています。
このほかにも、オーストラリア産は良質で味わい深い白ワインが味わえますし、カナダ産のアイスワインはとても有名です。
■甘さの強さで選ぶ
甘口白ワインには、甘口と極甘口に分けられると解説しましたが、甘さの濃度・強さで選ぶのも良いでしょう。
極甘口は、食後のデザートワインにピッタリです。 また食前酒、食後酒として楽しむこともできます。ただし、非常に濃度が高いので、メインディッシュの後に楽しむと良いでしょう。
■おつまみや料理と合わせて選ぶ
また極甘口ワインはチーズや塩味の強いものと合わせることもできます。例えば、ブルーチーズやアンチョビを使用した料理などは、最高の相性を見せてくれます。
生ハムやナッツなどの塩気が穏やかなおつまみ、または、ドライフルーツや甘いスイーツと合わせるのであれば、 その甘味の強さに合わせて、極甘口か、甘口を選択してみてください。甘味が強いものであれば、極甘口を選ぶと良いでしょう。
価格で選ぶ
価格帯で甘口白ワインを選ぶのもおすすめです。以下に、それぞれの価格の特長を紹介します。
1,000円程度の甘口白ワイン
手頃な価格の甘口白ワインは、ワイン初心者の方におすすめです。リーズナブルな価格帯なので手に取りやすく、様々な種類の甘口白ワインを飲み比べて楽しめます。
2,000円程度の甘口白ワイン
2,000円程度の白ワインは、持ち寄りパーティーにおすすめです。上質な甘味が楽しめ、普段ワインを飲まれない方でも喜んで頂けます。
3,000~5,000円程度の甘口白ワイン
少し高めの甘口白ワインは、大切な記念日や特別なシチュエーションにぴったりです。自分へのご褒美に購入するのも良いでしょう。プレゼントにも喜ばれます。
白ワイン”甘口”おすすめ7選
ここからは、おすすめの甘口白ワインを7つ紹介します。
・タリケ・プルミエール・グリヴェ(参考小売価:税抜1,808円)
糖度の高いグロ・マンサン種から生まれた上品でスタイリッシュなフルボディの極甘口ワイン。リッチな果実味と豊かな風味が特長です。フルーツやデザートにも相性が良いデザートワインです。
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・マルティーニ ビアンコ(参考小売価格:税抜996円)
柑橘系をベースにして、りんごやショウガ、ハチミツのニュアンスを感じられる甘口白ワインです。バニラの花の芳醇な香りが広がります。苦味がなくソフトな甘口ヴェルモットです。
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・グランポレール 岡山マスカット・オブ・アレキサンドリア〈薫るブラン〉(参考小売価格:税抜3,508円)
高貴なマスカットの香りの中に、柑橘系のさわやかな香りも感じられる、上品な甘さが魅力の日本ワインです。丁寧に育てられたブドウで、フルーティーさを最大限に表現しています。
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・[イエローテイル]モスカート(参考小売価格:税抜880円)
微発泡で、フルーティーなマスカットの甘味が楽しめます。食前酒として、また食後のスイーツと合わせて飲むのもおすすめです。
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・うれしいワイン〈白〉(参考小売価格:税抜457円)
やわらかな甘味が特長の、フルーティーでさわやかな白ワインです。ブドウの味が最大限に引き出されています。
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以下は、ちょっとグレードが高めな甘口白ワインですが、味わいは格別です。
・シャトー・ラフォリー・ペラゲ 2015(参考小売価格:税抜16,500円)
1855年にソーテルヌ公式格付第一級を獲得した、伝統的な貴腐ワインです。数週間かけて丁寧に手摘みし選別された貴腐ブドウを伝統的な手法で醸造しています。
ハチミツのような甘美な味わいが楽しめる、高価な宝石のような白ワインです。
・グランポレール長野古里リースリング貴腐 2015(参考小売価格:税抜30,008円)
樽熟成された、リースリング種貴腐ブドウのワインです。非常に高い糖度をもち、蜂蜜のように優しく甘美な香りが特長的。
穏やかな酸味と豊かで洗練された甘味が楽しめます。
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まとめ
甘口白ワインは、ただ甘いだけでなく、酸味や奥行きのある深い味わいも楽しめます。今回おすすめしたワインを参考に、甘口白ワインの世界に踏み込んでみてください。
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