ドイツのお酒といえば、ビールを思い浮かべる人も多いと思いますが、実はドイツはワインも有名。2014年の国別ワイン生産量では、世界10位(O.I.V調べ)。ドイツワインの名はワイン愛好家の間に知れ渡っています。
多くのファンがいるドイツワインとは、いったいどのようなものなのでしょうか。ドイツワインの特長や産地、有名銘柄などを知り、ドイツワインの魅力に迫りましょう。
ドイツワインの特長とは?
ドイツで造られているワインの特長は、なんといっても上品で風格のある味わいであるということ。高級なものは甘みも風味も豊かで、男女問わず楽しむことができます。また、ドイツワインは圧倒的に白ワインが多いということも特長の1つでしょう。
ドイツの高級白ワインは、おもにリースリングという繊細な甘みをもつ品種の白ブドウを原料として使用しています。
ドイツで生産される白ワインの半数が甘口、残りの半数が辛口となっていますが、辛口はおもにドイツ国内で消費されています。ドイツ国外に輸出される白ワインの大部分は甘口というわけですね。
ドイツの甘口白ワインの歴史は深く、実にさまざまな種類のワインが生産されています。
一方、ドイツでは赤ワインも生産されています。シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)というブドウを使用することが多いのですが、白ワインほど生産量は多くありません。やはりドイツワインの主流は白ワインなのですね。
また、ドイツワインはランク分けされており、ランクの高い順に「最上級ワイン」「上質ワイン」「地酒」「テーブルワイン」となっています。
さらに、最上級ワインはブドウの熟し方によって6つの階級に分かれており、ランクの高い順に「トロッケンベーレンアウスレーゼ」「アイスヴァイン」「ベーレンアウスレーゼ」「アウスレーゼ」「シュペトレーゼ」「カビネット」となっています。
最上級ワインでは、ランクが高いものほど高糖度。ドイツのワインは甘いほど高級なのですね。
ドイツワインの産地を知る
ドイツ国内にはたくさんのワイン生産地がありますが、特に良質なワインを造ることができる特定ワイン生産地域(ベシュテムテス・アンバウゲビート)があります。
「地域指定優良ワイン」を造る特定ワイン生産地域は、ラインラント・プファルツ州、ヘッセン州、バーデン・ヴュルテンベルク州、バイエルン州、ザクセン・アンハルト州、ザクセン州にあり、合計で13地域あります。
いずれの地域も、ライン川やアール川などといった大きな川周辺にあり、豊かな水資源を利用してワイン造りが発展してきたことをうかがわせます。
特定ワイン生産地域(ベシュテムテス・アンバウゲビート)は、さらに複数の地区(ベライヒ)に分かれます。
ドイツ国内には41のベライヒがあり、同じベライヒで造られたワインは、味などの特長が似ていることが多いようです。
ベライヒは1つ以上の総合畑の集合体であり、総合畑は1つ以上の単独畑の集合体となっています。
ドイツワインの生産最小単位は「単独畑」であり、地域指定優良ワインにおいては単独畑で造られたものの方が、総合畑で造られたものよりも質が良いとされています。
地域指定優良ワインのラベルは、原則として「地名+畑名」を示すことになっているので、ワインを選ぶ際には参考にしてみてくださいね。
ドイツのワイン祭りとは?
ドイツでは、4~10月にかけて各地でワイン祭りが開催されます。前の年に生産されたワインのお披露目を目的としたワイン祭りですが、コンサートや街中のライトアップ、陶器のマーケットなどといったイベントも同時に開催しており、ワイン祭りに訪れる人がより一層楽しめるように工夫しています。
各地域1日のみの開催ではなく、2~3日、長ければ1週間ほど続くワイン祭り。さまざまな種類のワインを楽しめそうですね。
おすすめドイツワインの紹介
数あるドイツのワイナリーの中でも特に有名なのが、「ラングート社」。ラングート社は、1789年にフランツ・ヴィルヘルム・ラングートによって設立されたワイナリーで、当時はモーゼル地方の一農園にすぎませんでしたが、今ではヨーロッパ最大のワイン生産者の一つとなっています。
長年積み上げられた知識と経験。品質に妥協を許さないことがラングート社の理念です。ラングート社は、ドイツのワイナリーとして初めてISO9001を取得したワイナリーです。
では、ラングート社のおすすめワインをさっそくチェックしていきましょう!
まず1つ目のおすすめはドイツ国内No.1の実績を誇る主力ブランド「Erben Wines(エルベン)」の1つである「Erben Spatlese(エルベン・シュペートレーゼ)」です。フルーティーで酸味と甘味のバランスがよく、全体としてはやや甘口のワインです。
「エルベン・シュペートレーゼ」は、ドイツ国内での販売数1位の白ワイン。ドイツ国内で最も愛されている白ワインともいえるワインですので、ぜひ味わってみたいですね。
2つ目のおすすめは、「Zeller Schwarze Kats QbA(ツェラー・シュバルツ・カッツQ.b.A)」です。
「黒猫に美味しいワインを教えてもらった」ということが名前の由来になっているワインで、ラベルにもかわいらしい黒猫が描かれています。ほんのり甘く、新鮮な酸味をあわせ持つやや甘口のこのワインは、寿司や中華料理といったアジア圏の料理にも合わせやすいといわれています。
3つ目のおすすめは、「Erben Pinot Noir(エルベン・ピノ・ノワール)」。白ワインが有名なドイツですが、こちらのワインは赤のミディアムボディです。渋みが穏やかで、コクのある風味が特長で、非常に上品な味わいを楽しむことができます。
まとめ
いかがでしたか?世界有数のワイン生産国であるドイツのワインは、白ワインはもちろん、赤ワインも味わい深いものがたくさんあります。
ラングート社をはじめとする有名ワイナリーもドイツ国内に多く存在しますので、いろいろな種類のものを試してみたいですね。
◆リンク
サッポロビールが提供する、ドイツ「ラングート社」のワイン
http://www.sapporobeer.jp/wine/winery/germany/langguth/index.html