ワインと巡る世界の美景旅 第8回フランスの世界遺産・古都リヨン美食の街の大衆食堂で、伝統料理に触れる ワインとめぐる世界の美景旅 第8回 フランスの世界遺産・古都リヨン 美食の街の大衆食堂で、伝統料理に触れる

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ワインと巡る世界の美景旅 第8回
フランスの世界遺産・古都リヨン
美食の街の大衆食堂で、伝統料理に触れる

まだまだ気軽に海外旅行に行けない昨今、気分だけでも旅を満喫したい!そんな方にお届けする世界の美景特集。各地の美しい景色を眺めながら、その土地のワインを飲めば、行かずとも旅気分に浸れそう。グラス片手にバーチャルトリップ。第八回の舞台は世界遺産の古都であり、美食の街としても知られるフランス南東部の街リヨン。中世の風情が残る街の見所と、ブションと呼ばれるこの地域独特のビストロをご紹介します。

text WINE OPENER編集部

美景旅_第8回

【アクセス】パリのシャルル・ド・ゴール空港もしくはオルリー空港で乗り継ぎ、およそ1時間10分でリヨン・サンテグジュペリ空港へ。高速列車TGVならパリからリヨン・パールデュー駅まで約2時間。

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2000年にわたり栄えるヨーロッパ有数の商業都市リヨン

マルセイユと並び、フランス第2の都市として賑わうリヨン。ローヌ川とソーヌ川の合流地域に発展し、北ヨーロッパと地中海地域を結ぶ交通の要衝として、ローマ時代以降2000年以上にわたって重要な役割を担ってきました。

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15世紀後半から養蚕業が始まり、17世紀から19世紀にかけてヨーロッパの絹織物業の中心地として発展。同時期にフランス最初の取引所が誕生し、商業都市としても栄えました。現在は絹織物の技術を継承したカーボンファイバー、グラスファイバーなどの開発が盛んで、航空機や薬品などに貢献するほか、インターポール(世界刑事警察機構)、欧州ウイルスセンターなどの国際的な機関も数多く置かれています。

世界文化遺産に登録されたリヨン歴史地区を散策する

都市機能を持つ一方で古い街並みも残り、1998年にリヨン歴史地区として世界遺産に登録されました。石畳に古い建物の連なる街は絵はがきのように美しく、入り組んだ路地を歩いているとまるで中世にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。

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街歩きの中心となるのはベルクール広場。ヨーロッパ有数の面積を誇り、中央にはルイ14世の騎馬像が立っています。一角に観光協会があるのでまずはここで情報収集を。

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街中で一際風格があるのがサン・ジャン大聖堂。1480年に完成した聖堂で、1600年にはフランス王アンリ4世がここで結婚式を挙げました。美しいステンドグラスとヨーロッパ最古と言われる天文時計は必見。

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bloodua / PIXTA(ピクスタ)

 

標高300mのフルヴィエールの丘は市内を一望できる展望スポット。丘の上に立つノートル=ダム大聖堂は市内のどこからもその姿が見えるリヨンのシンボルです。丘をやや下ったところには紀元前に建設された古代ローマ劇場跡があり、今も夏場にはコンサートや演劇が開催されています。

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リヨン名物の大衆食堂ブションってどんなところ?

古くからイタリアの影響を受け、フランスのなかでも一早く文化が花開いたリヨン。交易の中心地であることから上質な食材が集まったことに加え、近くにはブドウの産地が点在し、良質なワインとともに美食の街として名を馳せてきました。

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その食文化は今も受け継がれ、市内にはミシュランの星付きレストランも多数。現代フランス料理の生みの親であり、料理界の巨匠として世界中のシェフに敬愛されたポール・ボキューズ氏はリヨン出身で、日本をはじめ世界各地に支店を持つボキューズの本店がここにあります。

リヨンの食を語る上で欠かせないのが「ブション」(Bouchon)と呼ばれる大衆食堂。狭い店内にひしめくテーブル、赤と白の格子柄のテーブルクロス、シンプルかつ大胆でボリュームたっぷりの料理、気さくな店主と常連客……。ブションには、まさに映画で見たようなフランスのビストロ風景が広がっています。

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リヨン料理は、豚肉や牛肉、鶏肉などの肉料理が中心。内臓や皮、血に至るまですべて余さず使うのがリヨン風で、メインはもちろん、前菜からデザートまでボリュームたっぷりなのが特長です。

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前菜の定番といえば「グラトン」。豚の皮や脂身を豚の脂で揚げ焼きしたパリパリとした塩味のおつまみで、なんともワインが進むメニューです。また、ピスタチオやオリーブなどが入ったソーセージも美味。「リヨン風サラダ」は、野菜にベーコンやクルトン、そしてポーチドエッグがのったボリュームある一品です。

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メインには、牛や豚の胃袋にパン粉をまぶして揚げた「タプリエ・ド・サプール」や、鶏肉をソテーし、コニャックと白ワインで香り付けした「プーレ・セレスタン」、豚の内臓入りソーセージ「アンドゥイエット」などをどうぞ。

美景旅_第8回 どっしりとしたパワフルな料理が多いので、ワインも濃厚で骨太なものが好相性。料理が先かワインが先か、不思議なことにリヨン周辺は濃厚なブドウの栽培に適しており、ボディ感のあるワインが造られています。

「地球の輝き煌めく光のひとつ」と称されるワイナリ-、
M.シャプティエとは?

リヨンの南、ローヌ川沿いに広がる南北200kmのエリアは古くからブドウが栽培され、ボルドー、ブルゴーニュなどと並ぶワインの銘醸地として知られています。

北と南で気候や地形が異なり、半大陸性気候で急斜面の多い北部はシラーやヴィオニエなど、ブレンドしない単一品種の栽培に適しています。一方、地中海性気候でなだらかな丘陵地帯が広がる南部では、グルナッシュやカリニャンなど多様なブドウが栽培され、複数のブドウをブレンドしてワインを造るのが一般的。

この地で1808年からワインを造り続けているワイナリーが「M.シャプティエ」。創業から7代目のミシェル・シャプティエまで200年以上にわたり一貫して家族経営に徹しており、ワインのレベルの指標となるパーカーポイントでは、満点の100点を40回以上獲得するという偉業を達成。パーカー氏をして「地球の輝き煌めく光のひとつ」と言わしめるほどの実力派ワイナリーです。

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M.シャプティエは、南北のローヌのなかで品質の高いワインを生産するアペラシオン(ワイン生産地)、エルミタージュ地区で最大の畑の所有者であり、そこで造られるシラーは特に高い評価を得ています。90年代からはビオディナミ農法を取り入れ、自然に寄り添い、土地やブドウの個性を引き出すワイン造りを行うことでも話題のワイナリーです。

フランスを代表する高品質のワインを造るM.シャプティエですが、そのワイン造りの根底にあるのは「全ての人にワインを届けたい」という思い。1本5万円を超す高級ワインを造る一方で、1,100円というリーズナブルな価格のマリウスシリーズもリリース。また、視覚に障害を持つ方にもワインを届けたいという思いから、すべてのワインに点字ラベルを導入しています。

そんなM.シャプティエの幅広いラインナップのなかから、コストパフォーマンス抜群のワインを2本ご紹介しましょう。

 

コトー・ド・ラルデッシュ ヴィオニエ ドメーヌ デ グランジュ ド ミラベル ビオ

M.シャプティエ

コトー・ド・ラルデッシュ ヴィオニエ ドメーヌ デ グランジュ ド ミラベル ビオ
参考小売価格:税抜2,800円

M.シャプティエがビオディナミ農法で造るワインのなかでも、特にブドウの潜在能力を最大限に引き出し、理想的な味わいを追求したディスカバリーシリーズ。アプリコットや洋梨、マーマレードを感じさせるアロマに、滑らかで丸みのある味わいはローヌ地方原産のヴィオニエの魅力を引き出しています。

 

 

M.シャプティエ

クローズ・エルミタージュ ルージュ レ メゾニエ ビオ
参考小売価格:税抜3,800円

M.シャプティエの財産とも呼べるプレステージシリーズのワイン。あえて木樽を使わず主にコンクリートタンクで熟成させることで、テロワールの味わいを見事に表現。カシスやラズベリーのアロマに、たっぷりとしたボリューム感、バニラのような余韻があり、パテ・ド・カンパーニュや鴨のコンフィなどの力強い料理とも渡り合えるワインです。

 

 

購入はこちらから(外部サイトにリンクします)

 

美食の都、リヨンのたっぷりとした料理と力強いワインのハーモニー。リヨンを旅する日を夢見つつ、M.シャプティエのワインを片手に少し特別なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

※ワインについては、記事掲載時点での情報です。