ワインボトルは形もサイズも様々です。一般的な750mlボトル以外にも、特長的なボトルが数多くあります。ここでは、知っているようで知らないワインボトルの種類やサイズについて徹底解説します!
目次
ワインボトルのサイズはどんなものがある?
まずはワインボトルのサイズとボルドーとシャンパーニュで異なる呼び名を紹介します。容量によって呼び名が変わるので少し難しいかもしれませんが、よく購入するサイズから覚えてみましょう。
ボルドー
ボルドー地方ではサイズごとに次のような呼称がついています。ボルドーの場合、なかなかブティユ以上のサイズのワインを購入することはないかもしれません。
ボルドー地方のボトル呼称とサイズ |
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---|---|
ドゥミ・ブティユ |
375ml(ワインボトル1/2本 ワイングラス約3杯) |
ブティユ |
750ml(ワインボトル1本 ワイングラス約6杯) |
マグナム |
1,500ml(ワインボトル2本 ワイングラス約12杯) |
ドゥブル・マグナム |
3,000ml(ワインボトル4本 ワイングラス約24杯) |
ジェロボアム |
4,500ml(ワインボトル6本 ワイングラス約36杯) |
アンペリアル |
6,000ml(ワインボトル8本 ワイングラス約48杯) |
(一杯125ml換算、ワイングラスの3分の1程度まで注ぐものとする。)
シャンパーニュ
シャンパーニュのボトルはボルドーよりもサイズが豊富です。
シャンパーニュのボトル呼称とサイズ |
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カール |
188ml(シャンパーニュボトル1/4本 シャンパーニュグラス1.5~2杯) |
ドゥミ・ブティユ |
375ml(シャンパーニュボトル1/2本 シャンパーニュグラス3杯) |
ブティユ |
750ml(シャンパーニュボトル1本 シャンパーニュグラス6杯) |
マグナム |
1,500ml(シャンパーニュボトル2本 シャンパーニュグラス12杯) |
ジェロボアム |
3,000ml(シャンパーニュボトル4本 シャンパーニュグラス24杯) |
レオボアム |
4,500ml(シャンパーニュボトル6本 シャンパーニュグラス36杯) |
マチュザレム |
6,000ml(シャンパーニュボトル8本 シャンパーニュグラス48杯) |
サルマナザール |
9,000ml(シャンパーニュボトル12本 シャンパーニュグラス72杯) |
バルタザール |
12,000ml(シャンパーニュボトル16本 シャンパーニュグラス96杯) |
ナビュコドノゾール |
15,000ml(シャンパーニュボトル20本 シャンパーニュグラス120杯) |
(一杯125ml換算、シャンパーニュグラスの6分目ほど注ぐものとする。)
ボルドーと比べてみると分かるとおり、ジェロボアムのようにボルドーとシャンパーニュで同じ呼び名でも容量が異なるものもあるので注意しましょう。
とてもめずらしい16本サイズのバルタザールはバビロニア最後の王の名前、さらに大きい20本サイズのナビュコドノゾールは、バビロン王の名前が由来です。さらにシャンパーニュのサイズは20種類以上あるといわれています。
このように、シャンパーニュのサイズはとても豊富です。様々なサイズのシャンパーニュを楽しみたい時には、「テタンジェ」がおすすめ。
ノーベル賞晩餐会でも振る舞われたことがあるシャンパーニュですので、その味は折り紙付き。中でも、「ブリュット レゼルヴ」)は375mlから15,000mlまであります。
大きいサイズのシャンパーニュは大人数の集まるパーティーや、親しい人への贈り物にも喜ばれること間違いなしです!大胆なプレゼントで思い出づくりにも役立つでしょう。
小さなサイズのものは、試飲感覚で自宅用に購入しても良いですし、プチギフトとしてちょっとした御礼の品にするのもおすすめです。
ワインボトルの容量について
ワインボトルの世界基準が750mlの理由とは?
一般的にみるボトルはそのほとんどが750mlサイズのボトルです。考えてみると、どの産地のものでも750mlのボトルなのは不思議ですよね。どうしてワインボトルは750mlになったのか、その理由についてみていきましょう。
世界標準のようになっている750ml。そのルーツは、イギリスとフランスにあるといわれています。
イギリスで使われている容量単位はガロンといいます。そしてフランスではリットル。
ワイン1本(750ml)を1ダース(12本)で出荷すると、容量は9,000mlになります。イギリスの1ガロンは4,500mlですから、この9,000mlは2ガロンとなり、出荷時に計算しやすかったことがルーツになったといわれています。 一方、フランスのボルドー地方では、1樽の容量は225,000ml(225L)となっており、こちらも1本(750ml)に換算すると、ちょうどワイン300本で1樽に相当します。
主にワインを生産してきたフランスと、ワインの一大消費国だったイギリス、ワインの歴史と両者の関係から、ワインボトルは1本750mlとなったといわれています。
日本産ワインはなぜ720mlなのか?
ワインボトルの国際標準は750mlですが、日本産ワインには少し小さめの720mlというものもあります。
これは日本では、なじみ深い日本酒の単位が1合180mlであることからきています。
日本でのワインの生産が始まった当初、ちょうど日本酒の四合瓶が(720ml)がワインボトルと近いサイズであったために、ワインにも日本酒の四合瓶を利用したことで720mlサイズが定着したとされています。
現在でも、日本産ワインは720mlで販売されるものが多い一方で、国際標準の750mlに合わせる動きもでています。
たとえば、日本産ワイン「グランポレール」は主に750mlです。
日本産ワインは国際的な評価も高まってきていますので、今後変化があるかもしれません。
ワインボトルの種類
1本750mlというサイズは世界共通ですが、ワインボトルの形は生産国によって様々です。ここからは、ワインボトルの種類についてみていきましょう。
・ボルドー型
ワインボトルといえばこの形が思い当たる方も多いでしょう。ボルドー型は、いかり肩の一般的な形です。
・ブルゴーニュ型
背が高くスリムな瓶はブルゴーニュ地方のブルゴーニュ型です。瓶は薄い緑色をしています。
・アルザス型
アルザス地方のボトルはかなりスリムなタイプ。背が高く深緑色のガラスが特徴です。
・ライン型/モーゼル型
ドイツのライン・モーゼル地方のボトルは細身で背が高く、ガラスは茶色または薄緑色となっています。
・ボックスボイテル型
ドイツのフランケン地方特有のボトルです。皮製のワイン袋の形を真似して造られたといわれています。
・シャンパーニュ型
厚手のガラスで造られた、下部が少し膨らんだ形のボトルです。炭酸の圧に耐えられるようにデザインされています。
これらボトルのデザインに関しては、以下のページでも詳細をご紹介しております。
まとめ
ボトルの種類やサイズの名称を知っておくことで、シーンに合わせたワイン選びに役立ちます。 大人数で乾杯するときには、大きなボトルを用意すると、パーティーも盛り上がりそうですよね! 味だけではなく、さまざまなサイズのボトルでワインをもっと楽しんでくださいね♪