ワインと軽いおつまみを用意して、夕食前の“ちょい飲み”を楽しむフランスの食習慣「アペロ」。「おうちワインをもっと楽しみたい」という需要に、このアペロ文化が持つ気軽さがフィットしているようです。今回、WINE OPENERからお届けするのは、ワインに合う簡単‟レンチン”レシピ。教えていただくのは、テレビの料理番組をはじめ数多くのメディアに出演する人気料理家で、著書『おいしいものを手軽に少量で 50歳からはじめる、大人のレンジ料理』(NHK出版)が好評発売中の山脇りこさんです。調理に手間がかかりそうな鶏ハムを、電子レンジを使って美味しく手早く作るレシピを教えてもらいました。
text WINE OPENER編集部 photo よねくらりょう
■教える人
山脇りこ(やまわき・りこ)
料理家。長崎で旅館業を営む家庭に生まれ、出汁の香りが朝の訪れを告げる環境で育つ。幼少期から厨房に出入りし、板前さんの包丁さばきに憧れを抱く。「振り返れば、幼少期の影響が大きかった」と山脇さん。料理家として現在は、日本の郷土料理や家庭料理、そして世界の食卓事情にまでアンテナをはり、旬と伝統を大切にした仕事を続けている。テレビや雑誌など数多くのメディアに出演、著書はレシピ本をはじめ多数。2023年10月に発売した『おいしいものを手軽に少量で 50歳からはじめる、大人のレンジ料理』(NHK出版)が好評発売中。代官山で料理教室<リコズキッチン>を開催している。 Instagram @yamawakiriko(外部サイトへリンクします)
りんごと粒マスタードの鶏ハム
ワインのおつまみとして人気の鶏ハムですが、寝かせたり塩抜きをしたりと、調理に手間がかかるイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。実は電子レンジを使うと、しっとり美味しい鶏ハムを簡単に作ることができるんです!「今回ご紹介するのは、りんごのコンポートと粒マスタードが入った、ワインのおつまみにぴったりの鶏ハムです。白ワインを合わせるのもいいですが、この『りんごと粒マスタードの鶏ハム』にはさっぱりとした味わいの大人のロゼがおすすめです」と山脇さん。鶏ハムの中に入れる食材は、りんごの代わりに洋梨やプルーンでアレンジしても美味しいそうです。季節の果物を使ってワインとのペアリングを気軽に楽しんでみてください。
■調理時間の目安 16分 ※冷ます時間は除く
■材料:鶏もも肉1枚分
・りんご:1/4個
・白ワイン:大さじ1
・鶏もも肉(皮なしまたは皮は取り除く):1枚(約350g)
・塩:小さじ1/4
・粒マスタード 大さじ1
・イタリアンパセリ:適宜
■作り方
①りんごを1センチ角の棒状に切る(端は短くなっても大丈夫です)。耐熱ボウルに入れてワインを振りかけ、ふわっとラップをかけて600wの電子レンジで4分加熱し、そのまま冷ます。
②クッキングシートの上に鶏もも肉を広げて、包丁で切り目を入れながら厚さを均一にする。全体に塩を振り、中央に粒マスタードを塗り、①のりんごのコンポートを並べる。
③クッキングシートで端の肉と肉が重なるように具を包み込み、巻いてキャンディ状に端をねじってとめる。
④耐熱皿に③をのせ(巻き終わりを下にする)、ふわっとラップをかけて600wの電子レンジで8分間加熱する。冷ましてからクッキングシートを外し、輪切りにする。皿に盛り付け、イタリアンパセリを添える。
※冷蔵庫で冷やすと身がしまって綺麗に切れます。
※電子レンジは600Wに設定しています。加熱時間は機種によって多少の違いがあるので、ご家庭の電子レンジによって加減してください。
POINT!
鶏もも肉の脂肪を取り除いておくと、電子レンジ調理でも鶏特有の臭みが気になりません。
■TODAY’s WINE
フランス・ローヌの銘醸地、タン・エルミタージュで1808年に創業したM.シャプティエ。現在の7代目当主に至るまで、家族で畑を守り、テロワールを尊重する姿勢を貫いています。この「タヴェル ロゼ ボールヴォワール」は、深みのある美しいルビー色をしたロゼワイン。「りんごの果実味と粒マスタードの刺激が、このロゼワインにぴったり」と山脇さん。赤でも白でもない「タヴェル ロゼ ボールヴォワール」ならではの味わいが、「りんごと粒マスタードの鶏ハム」に驚くほどよく合います。
■ワイン紹介
M.シャプティエ
参考小売価格:オープン価格
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※ワインについては、記事掲載時点での情報です。