ワインと軽いおつまみを用意して、夕食前の“ちょい飲み”を楽しむフランスの食習慣「アペロ」。「おうちワインをもっと楽しみたい」という需要に、このアペロ文化が持つ気軽さがフィットしているようです。そこで!WINE OPENERからお届けするのが、ご家庭でストックしている人も多い「缶詰」を使った簡単レシピ。缶詰を使うことで調理工程が減り、時短にもなります。教えていただくのは、テレビの料理番組をはじめ数多くのメディアに出演する人気料理家・山脇りこさん。今回は「桃缶」を使った、ワインに寄り添うアペロレシピをご紹介します。
text WINE OPENER編集部 photo よねくらりょう
■教える人
山脇りこ(やまわき・りこ)
料理家。長崎で旅館業を営む家庭に生まれ、出汁の香りが朝の訪れを告げる環境で育つ。幼少期から厨房に出入りし、板前さんの包丁さばきに憧れを抱く。「振り返れば、幼少期の影響が大きかった」と山脇さん。料理家として現在は、日本の郷土料理や家庭料理、そして世界の食卓事情にまでアンテナをはり、旬と伝統を大切にした仕事を続けている。テレビや雑誌など数多くのメディアに出演、著書はレシピ本をはじめ多数あり、2023年3月には旅エッセイ「50歳からのごきげんひとり旅」を上梓。代官山で料理教室<リコズキッチン>を開催している。Instagram @yamawakiriko(外部サイトへリンクします)
桃のクラフティ
クラフティとは、卵や生クリームをベースにした液状の生地とフルーツを耐熱皿に流し入れ、オーブンで焼き上げるフランスのデザートです。7月に旬を迎える生のあんずやプラムで作るのも美味しいですが、手間なく楽しみたいアペロタイムには「白桃の缶詰」がおすすめ! とてもシンプルな調理工程なので、誰でも簡単に作ることができます。「出来立てはもちろん、ババロアのように冷蔵庫で冷やしてからいただいても美味しいです」と山脇さん。冷やしたクラフティなら、暑気払いにもちょうどよさそうです。合わせるワインは、しっかりと冷やしたスパークリングワインか白ワインを。白桃とクリームチーズを一緒に焼き上げているので、食後のデザートというよりもワインのおつまみにぴったりです。
■調理時間の目安 25分
■材料:2~3人分
・缶詰の白桃:半割りを2切れ(約150g)
・卵:2個
・砂糖:大さじ2
・クリームチーズ:50g
・ミント:お好み
【A】
・生クリーム:100ml
・ヨーグルト:大さじ2
■作り方
①缶詰の白桃(半割り)をくし形に4等分する(計8切れ)。
②ボウルに卵と砂糖を入れ、砂糖が溶けるように混ぜる。ここに【A】を入れ、さらによく混ぜる。
③耐熱皿に①を並べ、②を流し込み、手でちぎったクリームチーズを散らす。
④オーブンを200度に予熱する。天板にふきんを引いて湯を張り、その上に③を置く。20分程度(※オーブンによって加減してください)、表面にこんがり焼き目がついて少し膨らむまで焼く。最後にミントを散らす。
POINT!
オーブンに入れる前に、天板にふきんを引いて湯を張っておきます。クラフティの底が焦げにくくなるだけでなく、ふっくらとした仕上がりに。
■TODAY’s WINE
アルゼンチンを代表するワイン産地、メンドーサ州に拠点を置く実力派ワイナリー「ファミリア・ズッカルディ社」。三代目のセバスチャン・ズッカルディ氏は、南米で最も権威のある「ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー2019」の称号を受賞するなど、世界が注目する若手醸造家の一人です。この「ヴィダ・オーガニカ スパークリング ブリュット」は、手摘みの有機栽培葡萄のみを使用したスパークリングワイン。きめ細かい泡に、林檎や洋梨、バナナやパイナップルなどの香りを感じ、バランスのとれた酸と甘味のハーモニーが「白桃のクラフティ」に合います。
■ワイン紹介
ズッカルディ
参考小売価格:税抜2,008円
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※ワインについては、記事掲載時点での情報です。