ワインは、それぞれの産地によって特長が異なります。フランス・イタリア・スペインに次いで世界第4位の生産量を誇るのがアメリカ。(出典:O.I.V(国際ぶどう・ぶどう酒機構 http://www.oiv.int/))
旧世界と呼ばれるヨーロッパと比べて、歴史の浅いアメリカ、チリ、オーストラリアなどは新世界と呼ばれます。ここでは、新世界のひとつであるアメリカワインの特長や歴史、産地について解説します。
おすすめのアメリカワインもご紹介しますので、ぜひお試しください。
アメリカワインの特長
アメリカワインは、ヨーロッパのワインと比べて、パワフルでブドウ本来の味が分かりやすいという特長があります。
この特長を生み出している主な要因は、アメリカ特有の気候です。
アメリカ、特にカリフォルニアの気候は温暖なため、ブドウが完熟しやすい環境にあります。そのため、ブドウの味をしっかりと味わえるワインができるのです。
赤ワインには、カベルネ・ソーヴィニヨン種、メルロー種、ピノ・ノワール種などの品種が使用されています。しっかりとした果実味、甘みが強いのが特長です。
白ワインに使用されている品種は、シャルドネ種、シュナン・ブラン種などで、こちらは樽の香りとクリーミーな味わいを楽しめます。
アメリカワインを語る上で外せないのが、アメリカ独自の品種「ジンファンデル」です。ジンファンデル種は赤ワイン用のブドウ品種で、この品種を使って造られたワインは、色・味ともに濃いものになります。
アメリカでは、ジンファンデル種を使ったロゼワイン、「ホワイト・ジンファンデル」も造られていますが、このロゼワインは柔らかくてやや甘口の味わいが特長です。
アメリカワインの歴史
アメリカのワイン造りが始まったのは18世紀頃。スペインの宣教師が、カリフォルニアでブドウ栽培を始め、ミサ用にワインを造ったのがきっかけと言われています。
その後、19世紀の半ばにゴールドラッシュに合わせ、カリフォルニアのブドウ栽培が拡大し、ワインの生産量が増えていきました。
しかし、アメリカでのワイン造りは順調だったわけではありません。1920年から禁酒法が制定され、一時期カリフォルニアワインの生産が途絶えてしまいます。ただし、この間もベリンジャーなど一部のワイナリーは、教会の礼拝用ワインの製造を認められていました。
13年間に及ぶ禁酒法を経て、解禁となった翌年の1934年にはワイン生産者で組織した「ワイン・インスティテュート」という協会が設立されます。その後、カリフォルニア大学のデイヴィス(Davis)校でブドウ栽培・ワイン醸造科が設けられ、ワイン産地として名を馳せていく基礎が築かれていきました。
その結果、アメリカワインの品質はどんどんと向上していき、フランスワインにも劣らない評価を得るようになっていきます。
1976年にパリで行なわれた品評会「パリスの審判」では、赤ワイン・白ワイン両方の部門でカリフォルニアワインが上位を占めました。アメリカワインが世界に認められるようになった瞬間です。
アメリカワインの産地
アメリカワインの産地というと、カリフォルニアを思い浮かべる方は多いと思いますが、カリフォルニア以外でもワインは造られています。
アメリカワインの主な産地は、以下のとおりです。
◆カリフォルニア州
アメリカワインを代表する産地がカリフォルニア州で、全体の9割を占めます。
カリフォルニア州は西海岸に位置しており、地中海性気候に恵まれているため、ワイン造りに適したブドウが育ちやすい土地です。
多種多様のブドウが栽培されており、テーブルワインからプレミアムワインまで様々なワインを生産しています。
◆ワシントン州
アメリカの最北西部に位置し、カリフォルニア州に次いで生産量が多いのがワシントン州。ワシントン州では、爽やかな味わいのブレンドしたワインが有名です。
ワシントン州は、ボルドーやブルゴーニュと同じ緯度に位置しているため、ワイン用のブドウの栽培に適した土地柄といえます。
夏の日照時間がカリフォルニア州より2時間長く、昼と夜の寒暖差が大きいといったブドウの栽培に良い条件が揃っているため、カリフォルニアワインに負けない高品質のワインが製造されています。
◆オレゴン州
アメリカで最も厳しいワイン法を独自に制定し、世界基準の高品質なワイン造りにこだわっているのがオレゴン州です。アメリカの西海岸に位置しており、フランスのブルゴーニュで栽培されているピノ・ノワール種を多く栽培しています。
◆ニューヨーク州
ニューヨーク州はアメリカの東海岸に位置し、ヨーロッパの影響を受けた伝統的なワイン造りをしていることで有名です。カリフォルニアワインとはまた違って、ヨーロッパ寄りのワインの香りや風味を持つワインを生産しています。
おすすめのアメリカワイン
最後に、おすすめのアメリカワインをご紹介します。それぞれのワインの味わいを比較してみてください。
◆ベリンジャー・ヴィンヤーズ
ベリンジャーは、140年以上の歴史をもつナパ・バレー最古のワイナリー。「ワイン・スペクテイター誌」において、赤ワイン・白ワインが両方とも「ワイン・オブ・ザ・イヤー」を獲得したことでも有名です。
ベリンジャーについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
https://wine.sapporobeer.jp/article/beringer/
・カリフォルニア・カベルネ・ソーヴィニヨン(参考小売価格:税抜1,200円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/L277/
渋みをおさえた、フルーティな赤ワインです。口当たりが滑らかで、和食ともよく合います。
購入はこちらから(外部サイトにリンクします)
・カリフォルニア・シャルドネ(参考小売価格:税抜1,200円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/L278/
洋梨や桃のような上品な香りの辛口白ワイン。爽快な口当たりをお楽しみください。
購入はこちらから(外部サイトにリンクします)
・ナパ・ヴァレー・メルロー(参考小売価格:税抜4,000円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/J323/
プラムやブラックチェリーなどの熟した果実の香りと、スパイスの香りとのハーモニーが楽しめる1本。フルボディの赤ワインです。
購入はこちらから(外部サイトにリンクします)
・ナパ・ヴァレー・シャルドネ(参考小売価格:税抜3,200円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/J325/
トロピカルフルーツやシトラスの風味にフレンチ・オーク樽の香りの絶妙なバランスを味わえる辛口の白ワイン。鶏肉のグリルやクラムチャウダーなどによく合います。
購入はこちらから(外部サイトにリンクします)
※ワインについては、記事掲載時点での情報です。
まとめ
ヨーロッパのワインとは、また違った味わいを楽しむことができるアメリカワイン。お手頃価格でありながらも高品質のワインが数多くあるのが、アメリカワインの魅力です。
産地によっても味わいや風味に変化があるので、いろんな産地のアメリカワインを飲み比べてみてください。
アメリカワインの購入はこちら
購入はこちらから(外部サイトにリンクします)